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函館2歳S
レース展望
2歳馬最初の重賞レース。過去10年で1番人気は[1-4-0-5]で勝ったのは94年に不良のダートで行われたダンツダンサーのみ。ここ2年はサマーオブキングスが8着、ナムラビッグタイムが5着に敗れている。2番人気は[4-1-1-4]、3番人気は[3-2-1-4]で1番人気と同じ5連対だが中身は濃い。データ的には2、3番人気を頭にした馬単狙いが面白そうだ。
東西別では関西馬が17連対で断然。関東馬は[1-0-1-41]で連対したのは9番人気のアタゴタイショウのみ。1〜4番人気になった関東馬は9頭いたが、全て4着以下に敗れている。昨年は関東馬のナムラビッグタイムが単勝1.8倍の断然人気に支持されたが、直線で失速して5着に敗れている。あくまでデータだが、人気になる関東馬の過信はできない。
今年は新馬戦で大差勝ちしたディープサマー、ラベンダーSで連対したオーヴェールとスキップジャック、サンデー産駒のグランプリペガサスが人気になりそう。ディープサマーは新馬戦で途中からハナに立って直線に向くと一気に後続を突き放して2着に1.9秒差の大差勝ち。渋った馬場とメンバーに恵まれたが、とにかく派手なレースぶりだった。今回はメンバーが強化され、良馬場で時計勝負になると前走のような競馬ができるかどうか。前半少しズブいところがあるので、そのあたりが課題か。
オーヴェールはラベンダー賞で1番人気のスキップジャックをマークしてゴール寸前で差し切った。輸送したのにも関わらず馬体が絞れていなかったが、それでも力のあるところを見せた。1分11秒3というタイムは少し物足りないが、最後まで手前を替えていなかったし、馬体が絞れてくればもっとやれるだろう。中1週だが、函館滞在で体調アップも期待できそう。決め手があるので差す競馬をした方が好走する確率は高そうだ。
スキップジャックはラベンダー賞で各馬にマークされて2番手から早めに先頭に立つ競馬。前半3F34.2秒で外から厳しくマークされたことを考えれば、負けたとはいえ内容は悪くない。新馬戦では3番手から外に出して前の2頭を一気に差し切った。スピードがあるし、ためればそれなりに切れるので、乗り方次第でオーヴェールを逆転しても驚けない。人気になる関東馬というのが少し気にはなるが、調子はいいので力は出せるだろう。
グランプリペガサスは新馬戦で前半の行きっぷりが悪く本田騎手が鞭を入れながらの追走だったが、エンジンがかかって前に取りついてからは楽々と後続を突き放した。フワフワした感じで馬が走りに集中していないのが気になるが、今回は2戦目だけにそれなりに変わってくるだろう。行きっぷりが良くなれば時計は詰められそうだ。ただ前走は6頭立てだったが、今回はフルゲートの16頭立て。そこが少し気になる。
人気面でこれに続くのはマリーゴールド賞を勝ったカズサラインと函館芝1200mの新馬戦で唯一1分11秒台を切ったリッカバクシンオ。カズサラインは馬体、フットワークから能力を感じさせるが、函館に直前輸送が課題。南Wの調教の動きは良かったので、輸送をこなせば面白そうだ。リッカバクシンオはスタートダッシュが速く、今回もハナを切れそう。函館芝1200mで活躍が目立つサクラバクシンオー産駒というのも魅力。マークが緩めばしぶとく粘りそうだ。
そろそろ本題に入る。注目は小島太厩舎の牝馬アンブロワーズ。新馬戦は牝馬限定の函館芝1000mで勝ちタイムは59秒9と目立たないが、馬体の作り、走法、レースぶりは際立っていた。相馬眼的な裏づけがあるので能力は確かだろう。3馬身差の2着に敗れたカシマフラワーは3戦目の芝1200mで1分10秒8の好タイム勝ち。牝馬限定戦とはいえ、メンバーのレベルは低くなかった。新馬戦でバネの利いたフットワークで楽勝した馬はその後の重賞で活躍する。鞍上のホワイト騎手は先週の函館で14レースに騎乗して[3-5-2-4]で連対率57.1%、複勝率71.4%の好成績。
穴で注目したいのはコスモスパーブ。ラベンダー賞は3着に敗れたが、最後は2頭の間に挟まって脚を余していた。初めての函館コースで馬群を割って伸びてきたところを評価したい。今回は函館2戦目で上積みが見込める。新馬戦は福島芝1000mだったが、メンバー最速34.3秒の切れ味で並ぶ間もなく前の馬を差し切った。ラベンダー賞組はこれまで1、2着馬しか連対していないのが気にはなるが、混戦になって差しが決まるようなら突っ込みがありそうだ。
函館は最終週で馬場は荒れてきている。先週は馬場のいい外を通った馬が直線で伸びていたが、雨が降って悪化したり、全体的に荒れてくるようだと内側をロスなく回った馬が粘るということも考えられる。土曜の競馬でどこを通った馬が好走しているのか、枠順の有利不利はあるのかどうかをよく見極めたい。あとはパドック。2歳馬だけに当日の気配には十分注意を払いたい。
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