函館2歳S回顧

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ﾚｰｽ回顧

ｱﾝﾌﾞﾛﾜｰｽﾞは出遅れたが､ﾎﾜｲﾄ騎手が手綱をしごいて馬群の中を突っ込んで行き道中は3番手｡4ｺｰﾅｰで先頭に並びかけると直線で後続を突き放し､最後はﾃﾞｨｰﾌﾟｻﾏｰを振り切ってﾚｰｽを制した｡直線で外に寄れているのに右鞭を使ったﾎﾜｲﾄ騎手はどうかと思うが､まだ脚は残っていたし､出遅れて前半に脚を使ったことを考えると強い内容｡初戦が余裕のある体つきだったので､ﾏｲﾅｽ22ｷﾛは陣営が仕上げてきた結果だろう｡ﾊﾟﾄﾞｯｸでは細く見えなかったし､馬に覇気があった｡函館の新馬戦でﾊﾞﾈの利いたﾌｯﾄﾜｰｸで勝った馬はその後の重賞で活躍するということを証明した｡同厩のｻｸﾗﾌﾟﾚｼﾞﾃﾞﾝﾄもこれに該当した馬｡馬体の作りは目立つし､競馬ｾﾝｽもいいので､今後の活躍が楽しみだ｡

ﾃﾞｨｰﾌﾟｻﾏｰは大外をｽﾑｰｽﾞに追走して直線に向くとｼﾞﾘｼﾞﾘ伸びてきたが､最後はｱﾝﾌﾞﾛﾜｰｽﾞが寄れた影響を受けて目一杯に追えずに2着｡ﾌｪｱﾌﾟﾚｰで知られる藤田騎手にとってはﾎﾜｲﾄ騎手の騎乗は許せない行為だろう｡ただ最後は少しﾓﾀれていたし､ﾏｲﾅｽ6ｷﾛと絞れていたのに藤田騎手が体に少し余裕があったと感じていたようにｿｴの影響が多少はあったか｡その状態で2着を確保したのだから地力がある｡現時点では北海道の力のいる馬場か､ﾀﾞｰﾄが向きそうな感じだが､陣営はどういう選択をしてくるか｡

ｶｼﾏﾌﾗﾜｰは外からｽﾑｰｽﾞに先行して直線で伸びたが3着｡最後にｱﾝﾌﾞﾛﾜｰｽﾞの寄れた影響をﾓﾛに受けたが､脚色を見ると不利がなくても3着だったか｡ただ3連闘で前走の時計を0.1秒詰めたのだから立派｡最初から馬場のいいところを通れる外枠が有利に働いた感もあるが､前走2着に10馬身差をつけた走りはやはり伊達ではなかった｡

ｵｰｳﾞｪｰﾙは後方から追い込んできたが4着止まり｡ﾀﾞｯｼｭ力のある馬に前に入られて位置取りが悪くなったし､大型馬で器用さがないことが影響した感じ｡外枠でも引けばもう少しやれただろう｡広いｺｰｽで切れ味を生かす競馬の方が合う｡馬体が4ｷﾛ増えていたように今後はいかにして馬体を絞っていくかが課題｡

ｽｷｯﾌﾟｼﾞｬｯｸは後方から捲くってきたが､最後は一杯になって7着｡仕上がりは良かったが､この馬も位置取りが悪過ぎた感じ｡あれだけ外を捲くるとさすがに届かない｡上体のﾌﾞﾚのない走法でいいものはあるので､今後の巻き返しに期待したい｡

ｶｽﾞｻﾗｲﾝは出負けして後方から徐々に進出したが､最後は伸びを欠き8着に敗れた｡馬体は減らなかったのは良かったが､枠入りをごねてﾃﾝｼｮﾝが上がっていた｡馬場の悪いところを通らざるを得ない1枠も不利に働いた感｡馬体はいいので､まともならもっとやれる馬｡

ｸﾞﾗﾝﾌﾟﾘﾍﾟｶﾞｻｽは前につけたが､勝負どころでついて行けずに9着に敗れた｡不利もあったようだが､この馬には1200mは忙し過ぎた感じ｡ｻﾝﾃﾞｰ産駒で馬体はいいので､距離が伸びれば巻き返してくるだろう｡馬体に一本筋が通ればもっと良くなる｡

ｺｽﾓｽﾊﾟｰﾌﾞは後方のまま見せ場なく12着｡ｽﾀｰﾄ後に外と内から寄られて位置取りが悪くなかったのが堪えたが､それにしても最後伸びがなかった｡函館滞在で調子を上げていたことを考えると物足りない内容｡1200mだと追走に苦労するぶん伸びないのだろう｡距離が伸びた方がいい馬だし､切れる脚もある｡人気になりにくいﾀｲﾌﾟなのでそのうち穴をあけそうだ｡

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