ｾﾝﾄｳﾙS
ﾚｰｽ回顧
ｺﾞｰﾙﾃﾞﾝｷｬｽﾄは大外枠ｽﾀｰﾄから楽に2番手を追走すると直線入り口で逃げたﾁﾘｴｰｼﾞｪを一気に交わしてそのまま押し切った｡前半3F34.6秒のｽﾛｰﾍﾟｰｽ｡実績馬が斤量を背負っていることを考えての早めのｽﾊﾟｰﾄ｡武豊騎手の好判断が光った｡ただｺﾞｰﾙﾃﾞﾝｷｬｽﾄも一時期の不振を脱して力をつけているのは間違いない｡骨折後は低迷が続いていたが､この夏は芝1200mで抜群の行きっぷり｡父ﾀｲｷｼｬﾄﾙの潜在的なｽﾋﾟｰﾄﾞが開花してきたのだろう｡次走はｽﾌﾟﾘﾝﾀｰｽﾞS｡今度は斤量差がなくなるが､実績馬の仕上がり次第では楽しみはある｡
ｷｰﾝﾗﾝﾄﾞｽﾜﾝは4番手からしぶとく伸びて2着を確保｡開幕週の馬場を意識していつもより前に行ったが､力のあるところを見せた｡阪神ｺｰｽはこれまで結果が出ておらず得意ｺｰｽではないが､そこで2着したのだから価値がある｡今回は馬体が少し太く映ったので､次は丁度良くなりそう｡今年の春にｼﾙｸﾛｰﾄﾞSを制したときも叩き2戦目だった｡中山芝1200mは白秋Sでﾃﾞｭﾗﾝﾀﾞﾙにｸﾋﾞ差の2着｡G1ではもう一歩足りない気もするが､今年のﾒﾝﾊﾞｰならﾁｬﾝｽか｡
ｻﾆﾝｸﾞﾃﾞｰﾙは後方から追い込んで3着｡内々をﾛｽなく回って直線で外に出して追い込んできた｡59ｷﾛを背負ってﾒﾝﾊﾞｰ最速の33.2秒で上がりﾄｯﾌﾟと0.3秒差なら上々だろう｡ﾊﾟﾄﾞｯｸでは馬体の仕上がりも良く落ち着いて周回､気配も目立っていた｡次走のｽﾌﾟﾘﾝﾀｰｽﾞSは57ｷﾛで出走できる｡今回､右回りでまともに走ったし､直線の急坂が課題だが中山もこなせそうだ｡ｽﾌﾟﾘﾝﾄG1連覇なるか､まずは好発進｡
ﾌｫﾙｸﾛｰﾚは中団の外めを追走し､直線で伸びてきたが4着止まり｡最後も伸びていたが､ｼﾞﾘｼﾞﾘという感じだった｡このあたりは久々でﾌﾟﾗｽ体重のぶんもあるのだろう｡ｽﾛｰﾍﾟｰｽだったとはいえ､初の古馬重賞挑戦でﾄｯﾌﾟと0.4秒差なら今後の目処は立ったか｡馬が走りに前向きになり充実してきているので､今後も注意したい｡どこかで穴をあけてくれそうだ｡
ﾁﾘｴｰｼﾞｪはｽﾛｰﾍﾟｰｽで逃げたが､直線入り口でｺﾞｰﾙﾃﾞﾝｷｬｽﾄに一気に交わされて5着｡交わされてからもしぶとく粘ったように力のあるところを見せたが､どうせ逃げるのならもう少し早いﾍﾟｰｽで行ってもらいたかったというのが正直な印象｡内から競りかけて来なかったことで河北騎手が色気を出したか｡まだ3歳で馬は若いし､これからどんどん力をつけてくるだろう｡血統的な裏づけがあるので､今後ｽﾌﾟﾘﾝﾄ路線で活躍できそうだ｡
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