セントライト記念
レース展望

菊花賞トライアルで3着までに優先出走権が与えられる。98年以降はダービー最先着馬が連対するというのがパターン。昨年はダービー4着のチャクラが3着に敗れたが、不良馬場で2着とはハナ差だった。今年はダービー3着のハイアーゲーム、6着のダイワメジャー、8着のコスモバルク、9着のホオキパウェーブが登録している。ただしハイアーゲームとダイワメジャーは回避する可能性が高い。出走したら注目したいが、現時点では未定。

例年は春の実績馬と夏の上がり馬という図式だが、今年は夏の1000万条件で好走してきたのはスマートストリーム(母父リアルシャダイ)のみ。少し物足りない印象があるが、果たしてどうだろう。過去10年のうち5回が重または不良馬場で馬場が渋ることが多い。重または不良馬場の5回のうち4回で1番人気が連対を外し、そのうち2回が万馬券決着。馬場が悪化したら人気より馬場適性を重視。波乱があるとすれば馬場が悪化した場合か。

ハイアーゲームとダイワメジャーが回避するとコスモバルクが1番人気確実。ダービーは歴史に残る失態を演じたが、度重なる長距離輸送のストレス、当日の異常なまでの暑さなど馬への負担が大きかったのも事実。それ以前に騎手が冷静さを欠いていたようにも見えた。カタチだけの外厩。馬のことを考えたら外厩にこだわる必要は果たしてあるのか。そんな疑問も少なからずあるが、菊花賞の権利を獲りに挑んでくる。北海優駿では弱メンバー相手に辛勝だったが、ひと叩きされた上積みはあるはず。道中掛からなければ格好をつけるか。

ホオキパウェーブは春はソエに苦しんでいたが、解消されてきたようだ。8月から函館でじっくり乗られて仕上がりは良さそう。まだ馬体の実の入りが浅い感じも多少あるが、相馬眼的に高評価できる馬。もっと長い距離で真価を発揮しそうだが、外回りの中山芝2200mなら対応できるだろう。春は前半の行きっぷりが良くなかったが、ソエが解消されたことでレースぶりが一変する可能性もある。鞍上は札幌から駆けつける藤田騎手。菊花賞に向けて好レースを期待したい。

あとは駒草賞2着のエスユーグランド、骨折明けだがホープフルSが好内容だったエアシェイディあたりが人気になりそう。エスユーグランドはなかなか勝ち切れないが相手なりに走るタイプ。2000mまでしか実績はなく、休み明けで距離延長というのが少し気になるが1Fくらいなら何とか踏ん張るか。エアシェイディは9ヶ月ぶりのレースで常識的には厳しいが、秘めた素質は見劣らない。鞍上は重賞2連勝中の後藤騎手。中山芝2200mの山吹賞を勝ったメジロニコラスは、ソエが良くなれば走ってきそうな馬。横山典騎手なら少し注目したい。

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