札幌2歳S
レース回顧

ストーミーカフェは前半5F60.4秒で飛ばしたが、最後までしぶとく粘ってそのまま逃げ切った。5F目で12.9秒に落として息を入れ、その後12.1-12.1秒で後続を引き離す理想的な逃げ。まだスピードに任せて行くところはあるが、相当な能力がありそうだ。やはり相馬眼的な裏づけのある馬は走るといった印象。距離が1800mに変更された8年で1分50秒を切って勝ったのはジャングルポケットとストーミーカフェのみ。今後の成長が楽しみだ。小島太厩舎は函館2歳Sのアンブロワーズに続き、北海道2歳重賞制覇。今年は相馬眼的に評価できる2歳馬が多い。

ダンツキッチョウは中団から徐々に進出して直線で抜け出してきたが半馬身差の惜しい2着。1、2コーナーでぶつけられる不利があったが、最後はメンバー最速の上がり3F36.8秒できっちり伸びてきた。レースぶりが一戦ごとに良くなってきており、今回は早いペースにも対応できた。藤田騎手はこの馬でダービーと思っているようだが、距離が伸びればさらに真価を発揮しそう。まだ全身を使えていないが、走る馬独特の雰囲気があるので注意したい。

セイウンビバーチェは好位からしぶとく伸びて3着。本田騎手が内々をロスなく回って力を出し切った感。早い流れでしぶとさが問われたことも良かったのだろう。調教で迫力のある動きを見せ、前走より調子を上げていたように田所秀厩舎の仕上げの上手さも見逃せない。中央場所の軽い馬場になったときに切れる脚を使えるかどうかが課題。

ジェダイトは川島騎手がすぐに内に入れてロスのない競馬をしたが、最後伸び切れずに4着。1200mしか経験していないこともあり、早い流れで最後は一杯になったが、力のあるところを見せた。馬体の作りは目立つし、相馬眼的にも評価できる馬。今回はパドックで落ち着いていたし、距離に目処も立てた。ためれば切れる脚があるので、今後も期待できそうだ。

オーギュストは後方から追い上げたが最後はジリジリ伸びるといった感じで6着止まり。スタートが遅いのはいつものことだが、早いペースで追走に脚を使ったぶん勝負どころでの行きっぷりが悪かった。パドックでは馬体が絞れ良く見えたが、レースでは少し脚捌きが硬く映った。馬体は目立つが、現時点では力が足りなかった感。

モエレフェニックスは2番手を追走したが4コーナーで一杯になって11着に敗れた。前走12キロ減った馬体が、さらに12キロ減。パドックではイレ込んでおらず極端に細い感じもしなかったが、レースでは全くいいところがなかった。旭川で行われた最終調教のときは馬体がフックラ見えただけに輸送が影響しているのだろう。中央で戦うのなら移籍しないと厳しそうだ。

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