スワンS
レース回顧

タマモホットプレイは後方を進み、直線で大外に出すと鋭く伸びてレースを制した。スプリンターズSのパドック気配、最終調教の動きから注目していたが、やはり激走した。春は使い詰めで全体的に硬くなっていたが、今は体に柔軟性があり、馬も走りに前向きになっている。1枠スタートで楽な競馬ではなかったが、本田騎手の上手さも光った。4コーナーで膨れなければもっと楽に勝てていただろう。南井調教師は最初から自分で育てた馬で重賞制覇。今後も活躍を期待したい。

マイネルソロモンは中団から抜け出して2着。雨で馬場が渋ったのはマイナス材料だったが、今は調子がいいのか最後までキレずに走っていた。折り合いを考えるとマイルより1400mの方が良さそう。使い込んでいるので、そろそろ疲れが心配だが、デキをキープできれば今後も堅実に走ってきそうだ。

メイショウボーラーは好位から伸びたが3着止まり。調教の動きから完調一歩手前と思われたが、それで3着なら本番に向けて悪くない。ただし今年未勝利で徐々に底を見せた感じもある。ひと叩きされた次走のマイルCSは言い訳はできない勝負になる。減った馬体が回復していたのは好材料。

フォルクローレは後方から追い込んで0.1秒差の5着。勝負どころで上がって行かなかったことで直線では少し脚を余した印象。馬体が絞れて良化していただけに勿体なかった。ただここ2戦で重賞でやれる目処が立ったのも事実。牝馬同士ならかなりやれそうだ。

ロイヤルキャンサーは大きく出遅れて11着。最後追い込んできたが、あれだけ出遅れれば無理だろう。武豊騎手は重賞で1番人気でないと[0-3-4-25]で連対率9.4%。データ的に買えるのはG2、G3で1番人気のとき。乗り替わりで鞍上強化とよく言われるが、オッズが低く馬券的妙味はないことを心得ておきたい。追う力も以前より衰えたように映る。

マルターズヒートは2番手から伸びを欠き12着。陣営は控える競馬を指示していたが、スタートが良かったのでルメール騎手が行かせたようだ。ただ春より馬体が成長し、気配はかなり良くなっていた。今回はいいスピードを見せたし、今後の活躍が期待できそうだ。

ギャラントアローはハイペースで逃げて14着に惨敗。マルターズヒートに早めに来られたこともあるが、直線で昨年の姿はなかった。見た目の仕上がり具合は悪くなかったが、中身が伴っていなかったのだろう。このひと叩きで次は良くなるはず。ただ昨年より少し威圧感が薄れた感じもある。もっと人気が落ちてマークが緩くなることが条件。

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