AR共和国杯
レース展望

G1の谷間に行われる長距離ハンデ重賞。過去10年で1番人気は[2-3-0-5]で5連対。最近2年はコイントス2着、ナチュラルナイン2着と堅実だが、その前の4年はグラスワンダーやアドマイヤボスなどが5着以下に敗れている。トップハンデは[1-1-2-7]で2連対。58キロ以上だと[0-1-0-5]で1連対のみ。人気になって連対できないケースが目立つ。過去10年の連対馬20頭のうち8頭が前走条件戦出走馬。重賞実績がなくても勢いがあれば通用するので注意したい。

人気になりそうなのはスーパージーン、レニングラード、ハッピールック、グラスポジションの4頭。スーパージーンは新潟記念1着、オールカマー2着と重賞で結果を出してきた。天皇賞(秋)をパスし、ここ一本に調整されたのは好感が持てる。最近は2000m前後のレースに出走しているが、元々は長距離主体に使われていた馬で芝2500mは[3-0-1-0]の好成績。57キロならメンバー的に圏内だろう。中舘騎手は02年以降の東京芝コースで[2-2-4-52]で連対率6.7%。芝2000m以上に限定すると[0-0-1-7]で連対なし。問題は鞍上か。

レニングラードはまだ条件馬だが、新潟記念2着、京都大賞典3着と重賞で好走している。前走は途中から強引に上がって行ったことが影響した感じで、まともなら前の2頭にもっと迫れていただろう。条件馬に56キロというのはかなり見込まれたが、JRAハンデキャッパーがそれだけ評価している証拠。右回りは[1-1-2-3]で連対率28.6%に対し、左回りは[2-1-0-1]で連対率75.0%。左回りだと終い切れるタイプ。横山典騎手への乗り替わりはプラスとみる。父は東京コース走るトニービン。

ハッピールックは天皇賞(秋)を勝ったペリエ騎手で人気になりそう。今夏は芝2600mのみなみ北海道Sと札幌日経オープンを勝ってきた。昨年は55キロで0.1秒差の4着だったが、今年は1キロ増の56キロ。夏よりメンバーはかなり強化されるが、相手なりに走るタイプなので、そう差はないだろう。3歳時にはこのレースに52キロで出走し2着に好走している。ただし、G2だともうワンパンチ欲しい感じがある。ペリエ騎手がそれをどうカバーするか。

グラスポジションは5月に東京芝2400mの1000万条件を連勝。休み明けのニューマーケットCでは大外一気を決めて3連勝でオープン入りを果たした。3、4歳時は不振で長いトンネルがあったが、今年になって長距離を使われてからメキメキと力をつけてきた。父リアルシャダイの血が騒いだのだろう。特に2走前の青嵐賞では58キロを背負ってメンバー最速の34.7秒で2着に5馬身差。直線での弾け方はインパクトがあった。芝2400〜2500mは[2-3-0-2]で連対率71.4%。ハンデは55キロと見込まれたが、今の勢いは無視できない。

あとは実績的にダイタクバートラム、チャクラだが、58.5キロ、57.5キロとハンデを背負う。前走条件戦の馬が活躍するデータを含めてシャーディーナイスとスウィフトカレントにも注目したい。相馬眼的にはこのメンバーに入っても全く見劣らない。シャーディーナイスは対グラスポジションに2戦2勝。休み明けで仕上がりが鍵だが、グラスポジションが人気になるなら54キロのこの馬にもチャンスはありそう。スウィフトカレントは青葉賞で4着に好走。裸同然の50キロなら見せ場以上があっても驚けない。東京は今週もBコース。馬場にも注意したい。

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