東京スポ杯2歳S
レース回顧

スムースバリトンは出遅れて道中は最後方を進んだが、直線で鋭く伸びてレースを制した。蛯名騎手は相変わらず出遅れが多いが、今回は前半から淀みのない流れで差しが決まりやすくなったことを考えると逆に良かったか。これまでは前に行って詰めの甘い競馬をしていたが、今回の競馬で脚質の幅を広げたのは今後に向けて大きい。このレースの勝ち馬は故障してクラシックに出てこないことが多いが、今年は無事にいってもらいたい。スペシャルウィーク産駒は今回が初重賞制覇。

ペールギュントは中団やや後ろから直線で馬群を捌いて伸び2着を確保。直線で前が壁になって抜け出すのに苦労したぶん負けた感じ。スムーズならもっと際どかっただろう。今回は馬体が絞れて前走より良くなっていたが、絶好調という感じではなかった。もっと馬に覇気が出てくれば違ったレースができそうだ。素材はいいものがあるので、今後も注目していきたい。デイリー杯2歳Sで追い込みを決めた馬はクラシックのどこかで激走するので人気が落ちても要注意。

ニシノドコマデモは最後方から直線だけで追い込んで3着。メンバー最速の34.2秒で突っ込んできたが、0.2秒届かなかった。エアサバスを差し切ったことは評価したい。前走激走したので上積みはなかったが、それでも気配落ちはなく、仕上がりはまずまずだった。相手なりに堅実に走るタイプで物差し馬になりそうだ。

エアサバスは3番手から直線で抜け出したが、外から3頭に差されて4着。パドックではひと際馬体が目立ち仕上がりは良かったが、最後に伸びを欠いた。新馬戦が前半5F62.4秒、今回が60.3秒。重賞やオープンを経験した馬が上位に来たようにキャリア不足を出した感じ。ただ能力がG1級ならキャリア1戦でもここはスパッと通過するもの。馬体は素晴らしいが、今回負けたことは忘れないようにしたい。切れ味がどれくらいあるのか、次のレースで見極めたい。

メガトンカフェは後方から徐々に進出したが、直線で伸びがなく8着に敗れた。早めに動いたことでなし崩しに脚を使ってしまった印象。内枠を引いたのに外々を回ったことも微妙に影響したのだろう。いいバネがあるので、馬体がパンとすれば今後走ってきそうな馬。この馬も良馬場でどれくらい切れるのか見てみたい。

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