マイルCS
有力馬診断

[7+]デュランダル
最終調教でバネの利いたフットワークでリズミカルな走りを見せた。休み明けでも走る馬だが、前走より確実に良くなっている。叩き2戦目は2戦2勝。今回は昨年のスプリンターズSでビリーヴを差し切ったときのようなガツンとしたものが見られそうだ。後方から外を捲くる競馬をするので、どうしても展開的な紛れがつきまとうが、良馬場なら確実に33秒台の切れ味を使う。G2やG3だと流れが緩むのでG1でこそのタイプ。負けるとすれば変に流れが緩んでレースの上がりが34秒台になった場合だろう。先週に続き、追い込み馬が1番人気。ただスイープトウショウとはキャリアも末脚の威力も違う。

[7+]ラクティ
金曜に芝で追われてラスト11秒台の鋭い伸び脚。馬体に威圧感があるし、この走法なら高速決着にも対応できるだろう。早めに来日し、京都入りしてからも入念に乗り込んでいる。陣営のやる気が感じられる調整内容。海外G1-5勝の実績は関係なく、素直に馬と調教を見て評価を上げた。安田記念を勝った香港のフェアリーキングプローンも独特の雰囲気があったが、この馬も同じような雰囲気がある。過去10年1、2枠の連対はないが、そんなことは知らない陣営は希望通り内枠を引き当てた。走ってみないと分からないところもあるが、底力で全馬を捻じ伏せる可能性がある。

[7 ]ファインモーション
オーナーは今回が引退レースといい、陣営はそんなことは聞いていないという。エリザベス女王杯を回避したことで何かあったのか。夏に函館記念、札幌記念を使ってきたように元々が天皇賞(秋)やエリザベス女王杯を意識したステップ。今さらマイルに戻るというのは何だか拍子抜けという感じもする。ただ毎日王冠惨敗後の昨年より調子は良さそう。久しぶりのマイルと内枠をどう捌くかだろう。札幌記念でローエングリンに0.4秒差つけたようにG1で通用する力は保持しているとみる。斤量2キロ減は有利。

[6+]ダンスインザムード
天皇賞(秋)は内を回ったとはいえ2着に好走。3着のアドマイヤグルーヴが先週のエリザベス女王杯を快勝した流れもいい。さらに今回は3戦3勝と得意にしているマイル戦。3歳牝馬シンコウラブリイとキョウエイマーチが連対したときより、今のマイルCSは1キロ重い設定でファインモーションと1キロ差しかないが、この馬とて天皇賞(秋)でローエングリンに0.4秒先着している。札幌記念のファインがローエンと同斤に対し、天皇賞(秋)は4キロ差。そこだけを考える不利だが、マイルの適性ではファインを凌ぐ可能性がある。中1週の後の中2週で長距離輸送。当日、馬体減や極度のイレ込みがないことが条件。

[6+]テレグノシス
中2週が続くため調教は軽めで上積みはなさそうだが、引き続き軽快な動きを見せている。前走の天皇賞(秋)は惨敗したが、今年はレースで安定して走っているし、調教の動きも目立つ。既に実績は十分ある馬だが、ようやくピークの時期に入ったのだろう。今回は[0-1-2-7]の右回り。直線の長い京都外回りは悪くはないが、ベストの東京コースとはやはり違う。切れるというより息の長い末脚を繰り出して伸びるというタイプなので、そのあたりを横山典騎手がどう引き出すか。前走から斤量が1キロ減るのはいい。

[6+]アドマイヤマックス
攻め駆けするタイプだが、使われる度に調教の動きは良くなってきた。昨年の安田記念2着前が最も動いていたが、徐々にそれに近づいている。富士Sは楽なメンバーで高評価はできないが、3年ぶりに勝ったことを評価したい。馬も勝ち味を思い出したか。昨年のミレニアムバイオは富士Sで目一杯走り過ぎたが、この馬はラスト1F追っただけ。その点もいい。右回りは[1-0-3-4]と得意ではないが、昨年のスプリンターズSでは凄い勢いでまっすぐに伸びてきた。昨年の安田記念ではローエングリンに0.1秒先着して2着。マイルG1で通用する下地はある。

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