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中日新聞杯
レース回顧

プリサイスマシーンは中団を進み、直線入り口で一気にスパートする物凄い伸び脚でメイショウバトラーに迫り、最後はきっちり差してレースを制した。58キロを背負って一頭だけ次元の違う競馬。毎日王冠4着、マイルCS5着と強敵相手に善戦してきたが、このメンバーではやはり能力が違った感。パドックでは馬体の張りが素晴らしく、調子の良さが伝わってきた。昨年に続き同レースを連覇。今年はレコードのおまけもついた。馬が競馬に前向きで自在性があるので展開に左右されにくいタイプ。来年はまだ6歳。G2クラスで勝ち負けできそうだ。その上に行けるかは萩原調教師の腕にかかっている。

メイショウバトラーはハイペースの2番手を追走して直線で一気に抜け出したが、最後にプリサイスマシーンに差されて2着。ハイペースで前に行って後続を突き放すのだからこの馬も強い。北九州記念3着、小倉記念2着を考えれば当然とも言えるが、パドックを見る限り徐々に気配は落ちている。それでこれだけ走れるのだから大したもの。高橋成厩舎に鍛えられた馬は簡単にはへこたれない。最近は馬が加減して調教時計が出ない傾向。状態面の見極めはしにくいが、前半から中盤の脚捌きと馬体から判断したい。

エーティーダイオーは後方から徐々に進出して3着。前の2頭が抜け出して勝負は決していたが、最後にしぶとく伸びてきた。一昨年の3着馬で中京コースの適性が高い馬。今回はかなり時計を詰めたように力は出したが、相手が悪かった感。叩き良化タイプで今回は調教の動き、パドックの気配とも前走より上向いていた。冬場走るので、次走はメンバー次第で再度注目したい。

カリプソパンチは好位から粘って4着。見せ場は作ったが、最後は一杯一杯だった。馬体が14キロ減っていたが、細いという感じはなかったので、体調がどうこうというより距離が少し長いのかもしれない。父はダンスインザーダークだが、母のカクテルリコは1200mがベストだった馬。スピードがあるので1400mくらいが合いそうだ。これから気の悪さを出さなければ、G3クラスでやれるだろう。

ナイトフライヤーは中団の少し後ろから徐々に進出して5着。最後に伸びてきたが、勝負が決してからのもので見せ場はなかった。それほど切れる脚はないので、もう少し前につけて地力で踏ん張るようなイメージの方がローカル1800mではいいかもしれない。馬の体調はいいので、適距離のマイルに戻ればもっとやれる。

ファストタテヤマは最後方から直線だけで追い上げたが7着止まり。減った馬体が回復して調子を上げていたが、追走に手一杯で全く流れに乗れなかった。やはりこの馬にはローカルの1800mは合わないようだ。ただ終いの脚は良かったし、馬体も戻っている。長距離走るダンスインザダーク産駒。長い距離で巻き返しを期待したい。

トキノコジローは後方2番手から外を回って追い上げたが13着。終始外々を回っていたし、直線では前が詰まって脚を余した感。まともならもう少し上位に来ていただろう。ここ2戦は2桁着順と冴えないが、今回馬体の良化が見られた。芝はまだ未知数だが、ダートなら一発がありそう。レースで不利のあった馬は次走激走することが多いので注意。

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