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朝日杯FS
レース回顧

マイネルレコルトは中団から徐々に進出して直線に向くと鋭く伸びて2馬身差でレースを制した。勝ちタイム1分33秒4は02年朝日杯FSのエイシンチャンプを0.1秒更新する2歳レコード。ハイペースの展開で自分から動いて後続を突き放す強い内容だった。京王杯2歳Sは出遅れて外々を回り5着に敗れたが、目標のレースできっちり巻き返した。夏から使われて今回が5戦目。他馬との比較で完成度は高いが、馬体の実の入りはまだ物足りなさが残るだけによほど芯が強いのだろう。ビッグレッドファームで鍛えられた効果は相当大きいようだ。堀井厩舎は最も勝ちたいレースでG1初制覇。京王杯2歳Sの仕上げを見るとG1を勝つコツを掴んだか。マイネルレコルトは今後は距離延長が課題になる。素質馬が急激に成長して差を詰めてくるのは間違いないので、その前に馬体がどこまで充実するかだろう。

ストーミーカフェは途中からハナを切って直線でしぶとく粘ったが、マイネルレコルトにあっさり交わされて2着に敗れた。2F目から10秒台のラップが2回続き、前半3F34.0秒、5F57.4秒のハイペース。前に行った馬は直線で失速して壊滅状態だったが、この馬だけは違った。相馬眼的に高評価できる馬だが、心肺機能の高さはやはり半端じゃなかった。未勝利戦のレコード勝ち、札幌2歳Sの逃げ切り勝ちから能力のあるところを見せていたが、今回あらためて証明した。休み明けでこれだけ走れるのだから末恐ろしい馬。前に馬がいると追いかけるという課題は既に見えている。小島太厩舎ならクリアできるだろう。関西の怪物がダービー目標なら皐月賞はチャンスだろう。

ペールギュントは最後方から追い込んで3着。道中は内々の中団やや後ろを進んだが、3コーナーから流れに乗れずに最後方まで下がったのが痛かった。ただ内から捌き切れる状態ではなかったようにも見えたので、下げざるを得なかったのかもしれない。この馬に関しては内枠が仇になった感。1番人気で連対を外したが、ごちゃつく中山マイルでこういうタイプが1番人気になること自体が異常だったか。パドックでは馬体の張り、気配とも上々で仕上がりは良かった。一戦ごとに馬体が良化してくるあたりはさすがにサンデー産駒。馬体の優位性はかなりあるので、ノド鳴りなどの問題がなければクラシックで活躍できそうだ。デイリー杯で追い込みを決めた馬はクラシックで激走があるので注意。

マイネルハーティーは直線一気で追い込んで4着。武豊騎手が思い切った騎乗をしてきたが、最後の坂で一杯になった。持ち味を存分に生かした好騎乗だったが、馬の力が少し足りなかったようだ。マイネルラヴ産駒で良質の筋肉の持ち主。適距離はもう少し短いところにありそうだ。

セイウンニムカウは中団を進み、直線で最内から伸びてきたが5着止まり。田中勝騎手が差す競馬で一発を狙ってきたが、最後伸び切れなかった。ただ直線で見せ場を作ったように中山コースの適性はありそう。差す競馬ができたことも今後に向けて大きい。最後に弾けなかったのは馬体が12キロ増えていたことが微妙に影響しているのだろう。

ディープサマーは中団から伸びてきたが6着が精一杯。8枠スタートで道中外々を回ったロスを考えればよく走っている。ひと叩きされて調教の動きは良くなったが、パドックを見るとまだ馬体に芯が入り切っていない印象。調教でもっとガツンとしたものを見せるようなら変わってくるだろう。

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