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鳴尾記念
レース回顧

サクラセンチュリーは出遅れて道中は後方の内々を進み、直線に向くと最内から鋭く伸びてレースを制した。スローの上がり勝負だったが、ロスなく内を突いたとはいえ凄い切れ味だった。元々切れる脚のある馬だが、前走大外を回って33.0秒の末脚を繰り出したのはやはり伊達ではなかった。54キロのハンデも見方したが、ここに来てひと皮剥けた印象。相馬眼的に評価できる馬でもっと長い距離で本領を発揮するタイプ。来年の長距離重賞戦線でどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。まだ輸送に弱いなどの課題はあるが、切れる脚は大きな武器になる。

スズカマンボは中団から伸びてきたが2着が精一杯。勝ち馬とは斤量差があったし、コース取りの差もあった。最後はきっちり伸びてきたように力は出している。馬体はしっかりしているし、パドックでのイレ込みも改善されてきているので、調子さえ良ければG3では簡単に崩れないだろう。まだ3歳馬。母父キングマンボで来年はもっと良くなりそうだ。

エイシンチャンプは2番手からしぶとく粘って3着。2年前の朝日杯FSを制したが、朝日杯FSが行われた日に激走した。調教を見るとまだ全盛期の勢いは戻っていないが、今回は少し気配が上向いていた。古川吉騎手が積極的に前に行ったのも良かったのだろう。これでさらに馬に前向きさが出てくれば。

マイソールサウンドは3番手を進んだが、直線でエイシンチャンプに競り負けて4着。スローペースで前に行って粘ったが、一度もガツンとしたものがなかった。58キロが微妙に影響しているのかもしれない。G3では能力上位の馬で崩れないが、今回は物足りなさが残った。ただ叩き良化タイプで4着した後に激走することが多いので、次走は注意したい。

アサカディフィートは最後方から追い込んで5着。最近はゲートがひと息で位置取りが悪くなることが多い。今回もいい脚を使っているが、スローの上がり勝負ではこれが精一杯だった。調子はいいので、まともなスタートが切れればもっとやれる。

ヴィータローザは後方からジリジリと伸びてきたが6着まで。このペースならもっと前に行けるはずだが、行きっぷりがひと息だった。前走プラス8キロした後のプラス6キロ。調教の動きは悪くなかったが、少し重めが残っていたようだ。

セフティーエンペラは好位を進んだが、直線で全く伸びずに9着に敗れた。スローペースで外々を回って追走したことが響いた印象。外枠はやはり不利だった。ローカルのメンバーならこれでも何とかなるが、さすがに中央のメンバーでは辛かった。

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