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フェアリーS
レース展望

3歳牝馬による中山スプリント戦。阪神JFの敗者復活戦という意味合いの強いレースで一昨年は9、17着に敗れた馬のワンツー、昨年は10着に敗れたマルターズヒートが制している。00年に中1週になり阪神JF組の出走は減ったが、スプリント適性の高い馬は出走してくる傾向。今年はカシマフラワー、テイエムチュラサン、キャントンガール、マイネデセール、抽選対象のミラクルコンサートが該当する。各馬10着以下に敗れているが、過去のデータから着順は問われない。

過去10年で1番人気は[4-1-0-5]で連対率50%。ただ最近5年は4、5、4、4、1着で4、5着に敗れることが多い。1番人気で勝った4頭は全て8番というのがオカルトデータ。ゲート先入れの奇数枠だと[0-1-0-4]で連対したのは94年のみ。スタートが明暗を分けるスプリント戦。1番人気に関してはデータ的に偶数枠の方が信頼できる。過去10年のうち8回が10倍台までの決着。最近は1番人気が不振で中穴が出ているが、馬連万馬券はなくそれほど荒れない。

人気になりそうなのは、抽選対象の馬を除いてカシマフラワー、マイネデセール、ツルマルオトメの3頭。カシマフラワーは阪神JFは11着に敗れたが、今回は[3-0-1-0]の実績がある芝1200mなら変わって当然。ただかなり使い込まれているので体調面を維持できるかがポイント。あとはこれまで時計の掛かる馬場でしか結果を出していないので、今の中山に対応できるかだろう。鞍上は吉田豊騎手。後藤騎手がキュントンガールに騎乗するので、久しぶりにバトルが見られるか。2人の2歳G1ジョッキーの手綱捌きに注目。

マイネデセールは阪神JFで3番手を進んだが直線でバテて17着に敗れた。長距離輸送をしてプラス6キロ。馬体にも余裕が感じられたし、直前の調教が軽過ぎたか。ただ陣営は最初からフェアリーSを目標にしていた感もある。2走前のカンナSでは3番手から抜け出して2馬身半差の楽勝。内々をロスなく回ってきたが、直線での弾け方はコース適性を感じさせるものだった。2着のナチュラルメイクは先週の黒松賞に出走し1分8秒1の好タイムでハナ差の2着。馬体が絞れて調子を上げてくるようならチャンスは広がる。

ツルマルオトメは小倉芝1200mの新馬戦を5馬身差で楽勝。その後、勝てずに苦しんだが、前走のつわぶき賞でようやく結果を出した。3走前のかえで賞で差す競馬を試みたが、現時点では前に行って粘る競馬の方がいいようだ。今回は中1週で長距離輸送があるので、体調が維持できるかだろう。前走よりかなりメンバーが強化されるので、岡部騎手がロスのない競馬をしてどこまで粘らせるか。

抽選対象ではペニーホイッスルとフェリシア。ペニーホイッスルは新馬戦がインパクトのある勝ち方。前半3F33.4秒のハイペースを外々を回って楽々と好位を進み、直線で柴田善騎手が軽く仕掛けると一頭だけ次元の違う伸び脚で5馬身差をつけて楽勝した。誰が見ても強いという内容だった。まだキャリア1戦で揉まれたときにどうかという課題はあるが、能力は通用しそう。抽選に通って出走できれば、全馬まとめて負かす可能性がある。

フェリシアは新潟2歳S4着馬。当時は函館からの輸送遅れで体調はそれほど良くなかったが、2番手からしぶとく伸びて見せ場を作った。1着のマイネルレコルトが朝日杯FS、2着のショウナンパントルが阪神JF1着、3着のスムースバリトンが東スポ杯2歳S1着と重賞で結果を出している。ここ2戦でこの馬を負かしたリヴァプール、ジャダイトは阪神JFで8、6着。芝1200m、右回り、中山コースなど初物づくしだが、能力、競馬センスから侮れない。

阪神JF組とツルマルオトメは中1週でベニーホイッスルは休み明け。最終調教の動き、気配から各馬の体調をいかに把握できるかが大きなポイントになりそうだ。それらと馬場、枠順などを考慮して総合的に判断したい。今回はパドックでの見極めが重要になる。

2004/12/15
競馬アナリストGM

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