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京都金杯
レース回顧
ハットトリックはスタートしてすぐに外に出して後方を進むと直線でメンバー最速の34.0秒の末脚を繰り出してレースを制した。前開催と同じBコースで開幕週にしては内側が荒れていた。前のレースで外差しを決めた武豊騎手に迷いはなかった。最後はアルビレオとクビ差だったが、着差以上に強い内容。それにしても凄い切れ味だ。パドックでは落ち着いて周回し、今回も気配は目立っていた。ここが目イチの仕上げではないので、まだ上が望める。この勝利で6戦5勝。出遅れたたんぱ賞を除き、上がり3Fは全てメンバー最速。目指すは安田記念。東京マイルの葉牡丹賞で上がり3F32.9秒という驚異的な末脚を繰り出している。デュランダルとの末脚対決が楽しみ。
アルビレオは直線でハットトリックと馬体を併せて伸びてきたが、最後はクビ差の2着。1000万条件で1、2、1着といい競馬をしていたが、53キロの軽ハンデを利して重賞連対を果たした。白井厩舎はアグネスウイングなど条件戦から一気に重賞で通用する馬を出すので注意したい。これまで5勝を挙げているが、2着につけたタイム差は0.2秒が最大で叩き合いになると勝負根性を発揮するタイプ。馬体は充実してきているが、今後は別定戦で真価が問われそう。
アズマサンダースは4番手から直線で抜け出したが3着止まり。直線半ばで内にもたれたのが痛かった。まともならもっと際どかっただろう。今回も道中少し掛かり気味だったが、きっちり抜け出してきたように京都外回りコースの適性は高そう。相馬眼的に評価できる馬体だが、まだ芯が入り切っていない感じがあるので、それをクリアできればもっとやれそうだ。藤岡調教師の仕上げに注目したい。
キネティクスは中団から差してきたが4着が精一杯。3コーナーでぶつけられる不利があったようだが、最後はきっちり伸びてきた。調教は動いていたが、馬体が10キロ増えて少し太く映ったのが陣営の誤算だろう。相手なりに堅実に走るタイプ。今後もG3、オープン特別でそこそこやれそうだ。
メイショウオスカルは後方から差して5着。前走の阪神牝馬Sで藤田騎手が脚質転換させたことで崩れにくくなった。今回は上位の馬に切れ負けしたが内容は悪くない。馬が差す競馬を覚えてきているのはいい傾向。牡馬と比べると馬体がかなり華奢に映るので、もう少し実が入ってきて欲しいところ。それでも牝馬同士なら十分やれそうだ。
マルカキセキは6番手を進み、直線でダイワエルシエーロを競り落としたが、トップと0.4秒差の6着が精一杯。京洛Sで33.2秒、CBC賞で大外を回って33.9秒とメンバー最速の上がりを繰り出しているようにためれば切れる馬。小牧騎手が53キロの軽ハンデを考えていつもより前にいく競馬をしたようだが、それが裏目に出てしまった感。ただ芝のマイル戦に目処を立てたのは今後に向けて大きい。相馬眼的に重賞でやれる馬。
ダイワエルシエーロは5番手から伸び切れずに9着に敗れた。道中馬場の悪い内を通り、直線でも外からマルカキセキに被せられる展開がきつかったか。京阪杯の内容からもっと走れる馬だが、トップハンデ55.5キロが微妙に影響しているのだろう。レースを見ると馬体を大きく見せないので、少し調子が落ちているのかもしれない。今後の立て直しに期待。
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