平安S
レース展望

フェブラリーSの前哨戦。最近はメンバーが揃い、G3でもレベルが高い。今年はJCダート3着のジンクライシスが賞金を上積みしないとフェブラリーS出走は厳しい状況。ただフェブラリーS出走を狙っているのはジンクライシスだけではなく、他陣営も虎視眈々。フルゲートの16頭で面白いレースになりそうだ。過去10年で1番人気は[2-0-3-5]で2連対のみ。単勝1倍台でも[1-0-1-2]とかなり不振。馬連配当は大荒れで最近3年は全て万馬券。一昨年は13万馬券だった。前に行った馬が大活躍で最近5年の連対馬は全て4コーナー3番手以内。今年はどうだろう。最近2年は前年連対馬が穴をあけている。

人気になるのは、ジンクライシス、ピットファイター、ローエングリンあたりか。ジンクライシスは重賞初挑戦となったJCダートで3着に好走。最後は2頭に差されたが、直線で一旦は先頭に立ちあわやのシーンを作った。蛯名騎手は3着で大満足のようだが、賞金を上積みできなかったことで使いたいレースに使えない。もうひと工夫あれば2着はなかったか。今回はフェブラリーS出走に向けて必勝体勢。おそらく断然人気だろう。蛯名騎手はこの馬の能力を信じて強気な競馬をするはず。果たして落とし穴はないのか。馬体や走法を見ると芝でもやれそうな馬。

ピットファイターは休養を挟んで3連勝で重賞制覇。状態は万全ではなかったが、最後の直線でこの馬の持ち味であるしぶとさを見せた。並ぶと抜かせない勝負根性の持ち主で競り合いになると強いタイプ。一昨年2月以降は7戦6勝2着1回とほぼパーフェクト。唯一負けたのが一昨年のペルセウスSで勝ったのはクーリンガーだった。昨秋は武蔵野Sを勝ったことでフェブラリーSに出走できるため、その後はレースを使わなかった。ここをひと叩きしてフェブラリーSになるが、どこまで仕上がってくるか。この馬で2戦2勝の藤田騎手は魅力。G1を考えても乗り替わりはプラスだろう。

ローエングリンはハイペースで逃げたJCダートは直線入り口で失速して勝ち馬から6.7秒差の13着。芝では抑えが利くようになっていたが、久しぶりのダートで悪いときのローエングリンがモロに出てしまった印象。ただダートの走りは悪くなく、ダート適性がない訳ではない。今回は4つのコーナーがある京都ダ1800m。能力の絶対値は全く引けをとらないので、コーナーで上手く息が入ればしぶとく粘りそうだ。58キロは有利ではないが、こなせる斤量。前に行く脚質は平安Sの傾向に合うので、アンカツの手綱捌き次第か。

あとは初ダートのベテルギウスSで2着したローマンエンパイア、師走Sを勝ってきたヒシアトラス、平安Sで2年連続2着のクーリンガーが続きそう。休み明けで仕上がりが課題だが、サカラートにも少し注目したい。前走の灘Sはマチカネメニモミヨに3馬身半差をつけて1分48秒5のレコード勝ち。2番手から一頭だけ次元の違う伸び脚でインパクトがあった。石坂厩舎&武豊騎手のコンビは重賞とオープン特別だと[2-3-0-1]で連対率83.3%。クラスは関係なく、京都ダ1800mだと[4-0-0-0]で勝率100%。サカラートの半弟ヴァーミリアンは武豊騎手でたんぱ杯を制した。平安Sで人気でコケて波乱を演出してきた武豊騎手。先週の不発を倍にして返すか。

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