ﾀﾞｲﾔﾓﾝﾄﾞS回顧

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ﾚｰｽ回顧

ｳｲﾝｸﾞﾗﾝﾂは後方2番手から外を回って進出すると直線でしぶとく伸びて最後はﾊｲﾌﾚﾝﾄﾞﾄﾗｲとの競り合いを制した｡予想通り前走切れる脚を使った馬が激走した｡立春賞を除外されて重賞制覇というのだから陣営のﾂｷもあるのだろう｡松岡騎手は初重賞制覇となったが､2周目の3ｺｰﾅｰで内側に斜行､さらに最後の直線で内側に斜行し過怠金計6万円｡褒められる騎乗ではないが､松岡騎手が目一杯に追ってきたからこその勝利でもある｡今年3年目の若手だが､他のﾚｰｽでもｶﾞｯﾂ溢れる騎乗を見せているので今後が楽しみだ｡ｳｲﾝｸﾞﾗﾝﾂはこれで休養の予定だったが､天皇賞(春)を目指すことになりそう｡菊花賞のﾃﾞﾙﾀﾌﾞﾙｰｽ､ｽﾃｲﾔｰｽﾞSのﾀﾞｲﾀｸﾊﾞｰﾄﾗﾑ､そして今回のｳｲﾝｸﾞﾗﾝﾂはみなﾀﾞﾝｽｲﾝｻﾞﾀﾞｰｸ産駒｡3000mを超えるﾚｰｽでは注目しない訳にはいかない｡

ﾊｲﾌﾚﾝﾄﾞﾄﾗｲは最内を突いてしぶとく伸びて2着｡小林淳騎手が内をﾛｽなく捌いてきたことが有利に働いた印象｡昨年4月から休みなく使われているが､長距離輸送があったここ2戦より気配が上向いていたことも良かったのだろう｡今回の2着で賞金を加算したが､まだ1000万条件に出走できる｡父はﾘｱﾙｼｬﾀﾞｲ｡今後も長距離戦で堅実に走りそうだ｡

ﾁｬｸﾗは後方から差してきたが3着止まり｡ｳｲﾝｸﾞﾗﾝﾂの斜行の影響で内側に寄れたことが影響した印象｡ただﾄｯﾌﾟﾊﾝﾃﾞ57.5ｷﾛを背負って0.1秒差なら地力は見せた感｡昨年は馬体がｶﾞﾚ気味で調子を落としていたが､ﾌｯｸﾗと戻った前走より馬体が引き締まり､そのぶんの良化を感じさせた｡馬が走りに前向きになってきているので､次はさらに良くなりそう｡

ﾊｲｱｰｹﾞｰﾑは最後方から追い上げたが4着が精一杯｡直線では差し切る勢いで伸びてきたが､途中から内にもたれてまともに追えなかった｡ｽﾀｰﾄ直後にﾊｲﾌﾚﾝﾄﾞﾄﾗｲに寄られたことで位置取りが悪くなったこともかなり影響している｡直線で内にもたれるので青葉賞のように早めに抜け出す競馬がﾍﾞｽﾄか｡ﾊﾟﾄﾞｯｸを見るとまだ良くなる余地があるので､次は変わり身がありそう｡次走は日経賞｡右回りを克服できれば｡

ﾜﾝﾀﾞｰﾄﾞﾘｰﾑは中団から伸びてきたが6着まで｡直線で前をｶｯﾄされたことでかなり脚を余した印象｡まともなら馬券圏内に突入していただろう｡惜しい競馬だった｡まだ競馬ぶりが安定していないが､馬体の裏づけはそれなりにあるので､これから力をつけてきそうだ｡

ｸﾞﾗｽﾎﾟｼﾞｼｮﾝは2周目の3ｺｰﾅｰで進路がなくなり手綱を引く不利｡4ｺｰﾅｰで外を捲くって追い込んできたが8着に敗れた｡勝負どころでの大きな不利は致命的だった｡ただ不利なく内を進んでいても捌き切れたかどうかはやや微妙｡柴田善騎手が騎乗したここ3戦は10､5､8着｡調子は悪くないので乗り替われば変わりそう｡ただ使い込んでいるので上積みは期待薄｡

2005/02/16
競馬ｱﾅﾘｽﾄGM

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