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日経賞
レース回顧

ユキノサンロイヤルは1枠スタートから内ラチ沿いで脚をため、1、2コーナーで外に出してオペラシチーの後ろから進出すると直線では猛然と伸びて最後はトウショウナイトにハナ差でレースを制した。1枠を生かした小野騎手の好騎乗。今の中山は道中内をロスなく回ってくることが好走の条件。内側の洋芝は剥げているが、そのぶん外より力が要らないのだろう。昨秋の東京もこのパターンだった。あとはコスモバルクが掛かってラスト5Fから11秒台のラップが続いたことも見方した印象。それにしても最後よく伸びた。53戦目で初の重賞制覇。今年8歳になったが馬はまだ元気一杯。今後は目黒記念に向かう予定。

トウショウナイトは中団から徐々に進出して直線で抜け出したが、ユキノサンロイヤルに差されて惜しい2着。道中は馬込みでじっと我慢し、直線でタイミング良く抜け出したように武士沢騎手はほぼ完璧に乗ったが、あと一歩のところで重賞に手が届かなかった。ただし500万から3連勝でオープン入りした後に京都記念2着、日経賞2着。今回は良馬場だったし、能力のあることは証明できた。心肺機能の高い馬でどんな流れでも簡単にバテないタイプ。馬体の実の入りも良くなってきたので、今後も楽しみだ。武士沢騎手との相性も抜群。気心を知れたコンビで重賞制覇を期待したい。

オペラシチーは後方から捲くり気味に進出したが、直線で前が詰まって3着に敗れた。直線では内から寄れたトウショウナイトが前、外にユキノサンロイヤルがいたことで最後目一杯に追えなかったのが痛い。追えばしぶく伸びるタイプけにこれが致命的だった。今の中山でスタートしてからずっと大外を回ってこの内容ならやはり能力はある。今回も道中気合が乗り過ぎて力んで走っていた。そこが改善されれば終いの伸びも違ってくるだろう。相馬眼的に高評価できる馬。次走は新潟大賞典に向かう予定。

アンフィトリオンは直線でしぶとく伸びて4着。4コーナーで外から寄られて下がる不利があったが、最後は外から伸びてきた。最近は不甲斐ないレースが続いていたが、この走りなら見直せる。ダンスインザダーク産駒でやはり距離は長い方が良さそうだ。馬体がいい方に変わってきているので注意したい。

コスモバルクはスタートしてすぐに掛かり気味。千葉津騎手が懸命に抑えたが、2コーナーで我慢し切れずにハナに立つと4コーナーで一杯になり見せ場なく6着に敗れた。パドックでは落ち着いていたが、返し馬をした後にかなり気合が乗っていた。元々折り合いに難のある馬だが、4歳春を迎えても全くクリアされていないようだ。もっと早いうちに行かせる手もありそうだが、中山経験のない千葉津騎手にそこまで求めたら酷。コスモバルクの武器は果たして何なのだろう。そこに陣営が気付かないとこのまま埋没する可能性もある。今後はホッカイドウ競馬所属のまま宝塚記念を目指すようだ。

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