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マーチS
レース回顧

クーリンガーは3番手から先に抜け出したユートピアをきっちり捕まえて中央重賞初制覇。例によって4コーナーで一杯になりかけたが、最後はしぶとく伸びてきた。バテそうでバテないのがクーリンガーのいいところ。今の力のいる中山ダートも合うし、ユートピアと1.5キロ差も有利だった。当日はマイナス7キロと馬体が絞れていたことも良かったのだろう。和田騎手は3月に入ってから絶好調で[7-7-6-35]で連対率25.5%。ダートに限定すると[5-5-4-19]で連対率30.3%、複勝率42.4%。単回収率は200%を超える。追える和田騎手と追われて味のあるクーリンガーはまさにベストパートナー。さらなる飛躍を期待したい。

サミーミラクルは後方2番手から直線一気に追い込んでクビ差の2着。前走は初の1800mで流れに乗れず7着に敗れたが、最後は凄い伸びを見せていた。今回は田中勝騎手がそのあたりを考慮して終い勝負に賭けたが、それがズバリ嵌った印象。ただし、この末脚の爆発力は底力があるからこそだろう。相馬眼的な裏づけもある。この2着で賞金を上積みできたので、今年は地方交流を含め活躍できそうだ。

ユートピアは2番手から抜け出したが3着止まり。59キロを背負って地力は見せたが、追って味のあるタイプではないので、末脚のしっかりした馬に交わされた感じ。アンカツはしきりに後ろを向いて追い出すタイミングを計っていたが、結果的にそれが余計だったか。斤量差を考えれば勝ちに等しい内容だが、今後G1路線を歩むことを考えると少し物足りなさもあるというのが正直な印象。

サカラートは好位から伸び切れずに4着。好スタートから前につけたが、外を回って前に壁ができなかったことで向こう正面では折り合いを欠き気味だった。最後伸び切れなかったのはそのあたりが微妙に響しているのだろう。パドックでは馬体の張りが目立ち、徐々にパワーアップしている印象。相馬眼的に重賞を勝てるレベルに来ているので、次走は狙えそうだ。陣営は勝負なら武豊騎手を乗せてくるはず。

カフェオリンポスは後方から外を回って追い上げたが5着が精一杯。外々を回ってかなり脚を使っているので、トップと0.8秒差の5着なら悪くない。地力があるので、もう少し前に行ってもしぶとい脚を使えるが、今回は柴田善騎手が大事に乗った印象。馬体、気配は良くなってきているので、そろそろ変わり身がありそうだ。

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