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高松宮記念
レース回顧

アドマイヤマックスは大外枠スタートから中団の少し前につけて直線に向くと外から一気に抜け出して2馬身半差でレースを制した。終わってみれば6着までが10番より外枠の馬。馬場の内側が一気に悪化。外枠の馬は前半から馬場のいいところを走れたし、逃げたカルストンライトオが内を少し空けたことで外を通った馬は距離ロスを最小限にできた。外枠の馬はこれらがかなり有利に働いた印象。ただしアドマイヤマックスはそれだけではない。好スタートから馬場のいいギリギリのところを回りながらプレシャスカフェを外に出さないように乗った武豊騎手の腕とアドマイヤマックスの底力が上手く噛み合っての勝利。安田記念2着、スプリンターズS3着、富士S1着、そして高松宮記念1着と武豊騎手が乗ると馬が変わる。父サンデーサイレンス、母の父ノーザンテースト。デュランダルに続き、スプリントG1を制した。今後は安田記念を目標に調整される。今年の武豊騎手はひと味違う。今年はユタカマジックが何度も見られそうだ。

キーンランドスワンは中団を進み、直線は外から鋭く伸びて2着に入った。昨年の3着馬で今年は前哨戦の阪急杯を勝っていたが6番人気の低評価。外枠が有利に働いた印象が強いが、低評価を嘲笑うかのような直線の伸び脚だった。ここ2年は2走連続して連対したことのなかった馬。前走は坂のある阪神コースで勝ったし、馬が充実してきているのだろう。狙ったレースできっちり結果を出す陣営の仕上げはさすが。

プレシャスカフェはスタートで大きな出遅れ。すぐに馬群に突っ込んで中団まで押し上げたが、直線ではいつもの伸び脚がなく3着に敗れた。スプリント戦であれだけ出遅れるとさすがに苦しい。道中外から武豊騎手にブロックされたことで直線で馬場の悪い内を突かざるを得なかったのがかなり響いた印象。それで一旦は直線で抜け出して来たのだから能力はある。パドックでは馬体の張りが目立ち、絶好の仕上がりと思わせたが、これが競馬。元々スタートが遅いときがあったし、蛯名騎手を責める訳にはいない。現時点で相馬眼的にかなりのレベルに来ているので、今後は海外遠征しても面白そうだ。

カルストンライトオは逃げて直線入り口で一杯になりかけたが、最後までしぶとく粘って4着に入った。前半3Fは33.3秒。昨年は32.9秒だったが、中京の馬場を考えるとこのペースは速い。道中コスモラブシックに絡まれていたし、ラチを頼って走れなかったが、最後までよく粘っている。以前のカルストンライトオなら大敗していただろう。大根田調教師のコメント通り、行くだけ行ってという競馬でいいレースを見せてもらった。今後はひと息入れてアイビスSDに向かう予定。

メイショウボーラーは4番手を進んだが、3コーナー過ぎで福永騎手の手綱が激しく動き、直線では全く見せ場がなく16着に敗れた。道中前の馬が蹴り上げる泥を被って嫌気が差したのか、4走ぶりの芝に戸惑ったのか、それとも3連勝でG1を制した疲れがあったのか。芝1200mが合わないとは思わないが、ダートを使ってきた影響があったのかもしれない。今後は休養して秋に備える予定。

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