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桜花賞
レース展望

牝馬クラシックの第一弾。今年は阪神JF1〜3着馬、チューリップ賞・フィリーズR・アネモネSで出走権を確保した馬、クイーンCとフラワーCの勝ち馬が揃って出走し、かなりの好メンバーが揃った印象。未対戦のメンバーが多く、やや混戦模様。1番人気はフィリーズRを勝ったラインクラフトだろう。その他は重賞勝ちのある馬が上位人気を形成しそうだが、それになりに人気は割れそうだ。桜の女王に輝くのは一体どの馬なのか。今からレースが待ち遠しい。

過去10年で1番人気は[3-0-2-5]、2番人気は[1-2-2-5]でともに3連対。トライアルを勝った馬は人気になるが、不振に終わるケースが目立つ。前走人気になって2〜4着に敗れた馬が巻き返すことが多い。G1は狙って獲るもの。01年のテイエムオーシャンのように能力が抜けている馬なら話は別だが、トライアルは本番へのステップと割り切った競馬をした馬が本番で結果を出すことが多い。1、2番人気が不振のため、馬連は6回が30倍以上と荒れている。

ラインクラフトはここまで4戦3勝で芝1400mでは3戦3勝のパーファクト。唯一の負けは阪神JFだが、道中躓いたり、4コーナーで外に持ち出す大きなロスがあった。それでタイム差なしの3着なら悪くない。フィリーズRでは大外から差し切って直線の坂を苦にしないことを証明。前走激しいレースを勝ったことで疲れが出たようだが、2週連続で坂路で時計を出している。脚質に自在性があるので、前にも行けるし、差し競馬もできる。かなり人気を集めそうだが、果たして死角はないのだろうか。

シーザリオは3戦3勝。バネの利いた走りは素質の高さを感じさせる。寒竹賞では後に若葉Sを勝つアドマイヤフジ、スプリングSを勝つダンスインザモアを負かしている。キャリア1戦の牝馬が長距離輸送、初距離を難無く克服して牡馬を撃破。「2戦目の牝馬にできる芸当ではない」という福永騎手のコメントがシーザリオの素質の高さを如術に表している。相馬眼的に高評価できる馬で能力は確かだろう。今回のメンバーにアドマイヤフジとダンスインザモアを負かせる馬はいるのだろうか。ただし今回はマイル戦。そこがポイント。

アンブロワーズは2走前に阪神JF2着。当時は休み明けでプラス22キロ、しかも初の長距離輸送で初距離だった。それで順調に使われたラインクラフトとは差のない競馬。この馬も相馬眼的に高評価できる馬で能力はかなりのモノがある。アネモネSは3着に負けたが、余裕残しの仕上げ。レースでは外から捲くられて窮屈になったが、本番に向けていい意味で余力を残せた。小島太厩舎はストーミーカフェが骨折し、プレシャスカフェは高松宮記念で出遅れて3着に敗れた。今回は陣営にとって力の入る一戦。正攻法の競馬でどこまで踏ん張れるか。

エアメサイアは伊藤雄厩舎らしく一戦ごとに仕上げられて力をつけてきた印象。白梅賞でディアデラノビアに子供扱いされたのが少し引っ掛かるが、仕上げの過程でのものと考えるべきか。もう少しガツンとしたものが欲しい感じもある。エイシンテンダーは前走のチューリップ賞は内々をロスなく回っての勝利。これまで間隔を空けて使ってきたのは何のためなのかが分からないとこの馬の本質には迫れないだろう。最終調教はかなり軽めだったが、本当にあれでいいのだろうか。

ライラプスは重馬場のクイーンCで初重賞制覇。松田国厩舎の馬は鍛えられているので、東京コースは滅法強い。母フサイチエアデールは桜花賞2着。母の無念を娘が晴らすか。馬場が渋った方が他が苦にするぶん有利に思える。ショウナンパントルは阪神JFを勝ったが、内々をロスなく回ってきたことがかなり有利に働いた印象。前々走と同じような競馬が理想だが、大外枠がやはりネックだろう。アドマイヤメガミはチューリップ賞2着。まだ緩いところはあるが、一戦ごとに良くなっている。池添騎手が手の内に入れた感があるので注意したい。

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