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皐月賞
レース展望

牡馬クラシックの第一弾。共同通信杯を楽勝したストーミーカフェが骨折でリタイアしたのは残念だが、出走馬18頭のうち10頭が重賞勝ち馬と好メンバーが揃った印象。過去10年で1番人気は[2-3-2-3]で5連対。前走の4コーナーで3番手以内につけた馬は[2-3-0-1]とかなり信頼できる。唯一負けたのは95年のダイタクテイオーだが、単勝3.8倍で押し出された1番人気だった。

逆に前走の4コーナーで4番手以下だった馬は[0-0-2-2]で連対なし。4頭とも後方から差して届かなかったが、スペシャルウィーク、アドマイヤベガ、タニノギムレットの3頭はダービーを制し、メジロブライトはダービーで3着に入った。仮柵を外した馬場や状態面など色々あったが、ダービーを勝つ能力のある馬でも皐月賞では届かなかった。1番人気は直線一気の追い込みタイプだと危ない。

前走の4コーナーで3番手以内につけた馬は皐月賞では連対するが、ネオユニヴァース以外はダービーで連対できなかった(屈腱炎で引退したアグネスタキオンを除く)。ネオユニヴァースはスプリングSで大外を捲くって勝ったが、他の馬はある程度前につけていた。ここに差がある。今年の1番人気はディープインパクト。弥生賞は大外から捲くって4コーナーで3番手から差し切っている。武豊騎手は自信を深めたか。

データに話を戻して連対馬20頭のうち16頭が前走3着以内。4着以下に敗れた4頭のうち3頭は前々走重賞で3着以内に好走していた。スプリングS組は5頭が連対しているが、4頭はスプリングS出走以前に賞金的に皐月賞に出走可能だった。昨年はダイワメジャーが勝ったが、スプリングSで権利を獲った馬は不振傾向。騎手ではデムーロ騎手が3年連続連対中。福永騎手が[0-1-2-1]で複勝率75%。

1番人気はディープインパクト。この馬に関してはもう説明不要だろう。相馬眼的に高評価できる馬でスーパースターになれる資質は十分にある。敢えて死角を探すなら、多頭数&速いペースの経験がない、中山芝2000mは紛れがある、過去10年で460キロ以下の馬が勝ったことはないなどだが、果たしてどうだろう。昨年のような馬場&展開で差し不発に終わるケースが怖いが、昨年の出走馬とは次元が違うということを付け加えておく。

あとはアドマイヤジャパン、ローゼンクロイツ、ダンスインザモア、ビッグプラネット、マイネルレコルト、アドマイヤフジあたりが人気になりそう。アドマイヤジャパンは前走まともにスタートを切れたし、前々での競馬ができたのも収穫。デビューから芝2000mを使われ、中山を2戦しているのも強調材料。鞍上は今年の中山重賞で3勝を挙げている横山典騎手。ローゼンクロイツは芝2000mで4戦3勝2着1回とほぼパーフェクト。調教は動かないが、実戦では馬が走りに前向きで終いは切れる。混戦に強いタイプ。

ダンスインザモアはスプリングSを好時計勝ち。馬群を割って伸びてきたレースぶりは競馬センスを感じさせた。身体能力の高い馬で調教の動きはいつも目立つ。今回はさらにメンバーが強くなるが、どこまでやれるか。ビッグプラネットはキャリア1戦で臨んだアーリントンCを快勝。速いペースで逃げてそのまま押し切ったように心肺機能の高さは相当なモノがある。母はロンドンブリッジで半姉にダイワエルシエーロ。距離が鍵だが、スピードでディープインパクトに真っ向勝負を挑めばレースが面白くなる。

マイネルレコルトは初距離の前走は試し乗り。後藤騎手はレース後に弱気なコメントを連発しているが、それが本心ではないだろう。今回は2歳王者としてディープインパクトに真っ向勝負を挑んでくる。朝日杯のように早めに動いてどこまで踏ん張れるか。アドマイヤフジは相手なりに走るタイプでこのメンバーでも力は足りる。馬体が絞れるにつれてレースぶりが良くなってきており、まだ上積みは見込めそう。デビューから武豊騎手が乗り続けた馬。

あとは重賞2勝のペールギュント、きさらぎ賞の勝ち馬コンゴウリキシオー、たんぱ杯2歳Sの勝ち馬ヴァーミリアンなど伏兵は多い。枠順、馬場、展開がひとつのポイントになりそうだ。G1は狙って獲るもの。皐月賞を勝つためにきちんとしたステップを踏んで課題をクリアしてきた馬を狙いたい。権利を獲るために仕上げた馬、目一杯の競馬をした馬は状態面に注意を払いたい。サンデー産駒の超大物ディープインパクトはどんなレースを見せてくれるのだろう。しっかりと目に焼き付けたい。

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