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NHKマイルC
レース展望

3歳マイル王決定戦。昨年はキングカメハメハが5馬身差で楽勝。続くダービーも制し、変則2冠を達成した。今年は桜花賞馬ラインクラフトが参戦する。距離適性を重視した選択。ここで結果を出すようなら来年以降は桜花賞組の参戦が増えそうだ。過去9年で1番人気は[4-0-2-3]で4連対。勝ったのはシーキングザパール、エルコンドルパサー、クロフネ、キングカメハメハメハといずれもビッグネーム。9年のうち6年で武豊騎手が1番人気になり、[2-0-2-2]で連対率33.3%。武豊騎手が崩れると波乱になる。

過去9年の連対馬18頭のうち13頭に1600mで勝ち星があり、残り5頭には1800m以上の重賞で連対があった。タフな東京コースは1600mがギリギリという馬では苦しく、少し長い距離の適性が求められる。最近3年で3着以内に入った9頭のうち8頭が前走1800m以上のレースに出走していた。G1で激しいレースになるため、その傾向が顕著に表れている。サンデー産駒はNHKマイルCを制していないが、これまで出走はロサード(6着)のみ。今年は3頭が出走する。

人気になるのはペールギュント、ラインクラフト、マイネルハーティー、アイルラヴァゲインあたり。ペールギュントは皐月賞6着。最後は内を突いて伸びてきたが、いつもの切れ味はなかった。マイル戦は[2-0-2-0]で全て3着以内を確保しており、デイリー杯2歳S、シンザン記念と重賞2勝。東京スポーツ杯2歳S2着があり、マイルより長い距離にも対応できている。ベストは京都外回りだが、直線の長い東京コースは悪くない舞台。鞍上は自ら騎乗を志願した武豊騎手。G1ではもうワンパンチ欲しい印象もあるが、名手がどうカバーするか。

ラインクラフトは桜花賞をレコード勝ち。不利な外枠からスタートして好位につけ、直線で抜け出す完璧な内容だった。ここまで5戦して[4-0-1-0]。全て牝馬相手だが、時計面から見てもレベルの高いレースをしている。今回は初の牡馬相手になるが、メンバー的に通用しても全く驚けない。問題はG1後のレース、初の長距離輸送、そして東京コースだろう。東京コースに関しては、フィリーズRで差す競馬で勝ったことがプラスになるはず。状態面に関しては最終調教とパドックから判断したい。牝馬のシーキングザパールは東京で行われたニュージーランドTを勝っていた。

マイネルハーティーはニュージーランドTで後方2番手から豪快な追い込みを決めた。ゴール前から内田博騎手の右手が上がっていたのが印象的。今回も内田博騎手が手綱を取るのはかなり大きい。最後までしっかり追ってくれるので、勝っても負けても納得できる。鞍上の腕に賭けてみても面白そうだ。ペールギュントとは3戦3敗で分は悪いが、一戦ごとに差を詰めている。00年に3着したマチカネホクシンと脚質的にイメージがダブるが、直線勝負でどこまで追い込めるか。少し展開の助けが欲しい。

アイルラヴァゲインはマーガレットSを3馬身差で圧勝。その前のクリスタルCで道中不利があって3着に敗れた憂さを晴らすかのような快勝だった。スピード能力の優れた馬で、芝1200〜1600mあたりで今後の活躍が見込める好素材。少し脚捌きに硬さがあるので、そこが改善されてくればいい馬になる。芝1600mの新潟2歳Sは5着に敗れたが、道中掛かって逃げたもの。折り合いが鍵だが、道中スムーズなら距離はこなせる。鞍上の横山典騎手はNHKマイルCで[1-3-0-2]と相性がいい。今回はテン乗りだが、調教で感触を掴んでいる。

あとはアーリントンCを勝ったビッグプラネット、同2着のセイウンニムカウ、ニュージーランドT2着のイヤダイヤダ、同3着のインプレッション、桜花賞3着のデアリングハートが続きそう。ビッグプラネットはダイワエルシエーロの半弟。馬はまだ幼いが、心肺機能は高いので前に行ってどこまで踏ん張れるか。セイウンニムカウは春天を勝ったアンカツが騎乗。広い東京コースは合いそう。イヤダイヤダはJRAのレーシングプログラムの馬名説明が楽しみ。ヨシトミもそろそろG1で好勝負を期待。インプレッションは勝負づけは済んだ感はあるが、皐月賞のシックスセンスのようにレースのレベルが高くなれば激走があるかもしれない。東京は今週もAコース。枠順と馬場状態も重要なファクターになる。

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