関屋記念
レース展望
夏の新潟のマイル重賞。過去10年で1番人気は[4-0-3-3]で4連対。01年に新潟競馬場が新装されてからは[2-0-2-0]と大きくは崩れていないが、エイシンプレストンとアドマイヤマックスが3着に敗れた。新装後4年は4-8-1番人気、1-9-3番人気、8-4-1番人気、1-10-3番人気で決着し、必ず8番人気以下の人気薄が連対している。逆に3着には必ず3番人気以内がきている。このあたりから3連単は2頭軸マルチが妙味か。暑い時期だけに各馬の調子には十分注意を払いたい。別定戦だが、多少の力関係は調子の良さとコース適性で相殺できる。
人気になるのはダイワメジャー、ウインラディウス、サイドワインダー、ケイアイガード。ダイワメジャーは安田記念で8着に敗れた。直線で伸びを欠いたが、馬込みを気にしたのか、それとも最終調教で一杯に追わなかった影響で少し重めが残っていたのか。柴田善騎手が当初は夏全休の予定だったため、今回は横山典騎手に乗り替わる。1週前追い切りはわざわざ横山典騎手が駆け付けて騎乗する念の入れよう。南Wで一杯に追われて61秒台の好時計を出した。横山典騎手はJRA10場中8場で重賞を制している。残すは新潟と小倉。ここは力が入る。
ウインラディウスはNSTオープンで1年2ヶ月ぶりの勝利を挙げた。多少メンバーに恵まれた感があり、レースぶりを見てもこれで完全復活と言っていいのかは微妙だが、夏の新潟で勝ったことを評価すべきか。今回は斤量が1キロ減って57キロになるが、NSTオープンの4、5着は逆に1キロ増える。この点は有利だろう。今回は外回り芝1600mで前半の直線が長いため、そこで折り合えるかが鍵。流れが落ち浮けば昨年の東京新聞杯のように前に行く手もある。鞍上は只今絶好調の田中勝騎手。福島では尻つぼみだったが・・・。
サイドワインダーは北九州記念3着。馬体が絞れて米子Sのときより良くなっていたが、開幕週の小倉でははさすがに届かなかった。後方を進んだとはいえ、メンバー最速の34.1秒で上がったことを評価したい。今回は中1週で小倉に輸送した後の中1週での新潟輸送。暑い時期だけにこの強行ローテがどう出るかが少し気になるのところ。当日の馬体重とパドックでの気配に注意したい。昨年の秋以降10戦してマイルCSと安田記念を除き上がり3Fはメンバー1、2位。末脚は確実だが、少し展開の助けが欲しい。
ケイアイガードは米子Sで1番人気に支持されたが6着に敗れた。渋った馬場はそれなりにこなすが、あそこまで悪化すると良くないようだ。中間熱発して仕上げが少し突貫工事気味だった影響もあったのだろう。この中間は古川厩舎らしくビシビシ追われている。暑い時期だけにこれだけ追うとレース前に疲れないのかが気になるところだが、元々タフな馬なので心配無用か。都大路Sで上がり勝負に対応できたが、新潟外回りだとジリ気を出しそうな気もする。能力的には通用するが、そのあたり課題だろう。
あとは骨折休養明けのコスモサンビーム、NSTオープンで4着に入ったマヤノシャドー、七夕賞で重賞に目処を立てたグラスボンバーあたりがそこそこ人気を集めそう。コスモサンビームは昨年のダービー出走後に左第一指節種子骨骨折で全治1年と診断されたが、ようやく復帰に漕ぎ着けた。先週は栗DWで79秒台の1番時計をマーク。骨折明けで常識的には厳しいが、佐々木晶厩舎の腕と馬の底力に賭けてみる手もありそう。最終調教を見てから判断したい。この他にも伏兵は多数。今の新潟では何が問われるのだろう。その見極めがポイントになる。
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