札幌記念
レース展望

夏競馬唯一のG2競走。過去10年で1番人気は[5-1-2-2]で6連対、2番人気は[3-5-0-2]で8連対。過去10年1、2番人気のどちらかが必ず連対している。最近は2番人気の活躍が目立ち、昨年まで7年連続連対中。1番人気が連対すると相手に人気馬が来て堅く収まるが、1番人気が崩れると2番人気と人気薄で荒れるのがパターン。1番人気の取捨が大きなポイント。ここ2年の1番人気はエアエミネム(2着)、ファインモーション(1着)が連対したが、過去10年で伊藤雄厩舎の馬は[4-2-1-3]で連対率60%。1、2番人気だと[4-2-0-0]で連対率100%。今年はマチカネメニモミヨが出走予定。

人気になるのはオペラシチー、ホオキパウェーブ、サイレントディール、エリモハリアー、ダンスインザムードあたり。オペラシチーは目黒記念で初重賞制覇。ひと息入れたので仕上がりが鍵だが、函館で乗り込まれているので、それなりに仕上がってきそうだ。これまで9戦して[5-0-3-1]で複勝率88.9%と堅実に走るタイプ。芝2000mは久々だが、昨年の玄海特別(小倉)を1分58秒3のレコードで勝ったように距離、小回りコースはこなす。最近は折り合いに進境を見せているので、ペースによってはある程度前につけそうだ。相馬眼的に高評価できる馬。秋のG1が楽しみ。

ホオキパウェーブはジャパンC以来の出走。両前脚の骨瘤で休養を余儀なくさせれたが、ようやく復帰してきた。長期休み明けだが、元々仕上がりの早いタイプ。美浦で乗り込まれたが、最終調教の動き、気配で判断したい。札幌芝1800mの新馬戦を4馬身差で楽勝したようにコース&洋芝はこなす。相馬眼的に評価できる馬。ジャパンCのように馬が走りに嫌気を出さなければ。サイレントディールは今をときめく池江郎厩舎の馬。宝塚記念の惨敗は気になるが、パワータイプで力のいる札幌の馬場は悪くない条件。このメンバーなら逃げる手もありそうだ。

エリモハリアーは巴賞、函館記念を連勝。札幌芝[2-0-2-0]、札幌芝2000m[1-0-1-0]と今回も条件はいい。中央場所で早い時計&切れ味が問われると苦しいが、北海道の力のいる馬場ならそれをカバーできる。前走よりメンバーが強化され、別定戦で斤量も不利になるが、今の勢いでどこまで通用するか。ダンスインザムードはクイーンSで香港Cと同じように掛かって自滅した。昨年の秋天とマイルCSで2着したように能力はあるが、力を出せないレースが続いている。今回はこの夏から藤沢和厩舎とのコンビが復活した横山典騎手。ノリの秘策に期待したい。

あとは函館記念2着のブルートルネード、エプソムCで初重賞制覇を飾ったスズノマーチが続きそう。先週行われたクイーンSからは2着のヘヴンリーロマンスと同3着のチアフルスマイルが出走する予定。牡馬相手のG2と条件は楽ではないが、2頭とも馬場適性は十分。夏は牝馬と言われるように暑さに強い牝馬が激走しても驚けない。ヘヴンリーロマンスは前走少し体に余裕があったので、連闘で絞れてくれば末脚の切れ味がアップしそう。チアフルスマイルは札幌コース得意だが、距離延長が課題。3歳馬はスムースバリトンが出走予定。相馬眼的に秋に化ける可能性があるので注意したい。

[Home]