新潟2歳S
レース展望

夏の新潟の2歳王者決定戦。02年に距離1600mに変更された。過去10年で1番人気は[4-3-2-1]で7連対。02年以降はマルロス3着、ダイワバンディット1着、マイネルレコルト1着で複勝率100%。連対馬20頭のうち18頭が5番人気で人気薄の出番は少ない。馬連は7回が10倍台までに収まっている。02年以降の1〜3着馬9頭のうち8頭に芝1400m以上で勝ち星があり、残る1頭には芝1200mで5馬身差の圧勝があった。過去3年のデータからはこれが条件。新潟の芝1400m、1600mを勝ってきた馬が活躍している。

人気になるのは、コスモミール、ショウナンタキオン、ニシノフジムスメ、マイネサンサン、エイシンチャンドラ。コスモミールは新馬、マリーゴールド賞、ダリア賞を3連勝。新馬戦は後方から差し、2戦目は2番手、3戦目は好位から抜け出した。いずれも違った競馬で結果を出すあたり、完成度の高さを感じさせる。距離はこなしそうだが、上がり3Fの最速が新馬戦の35.0秒だけに上がりが速くなったときにどう対応するかが課題だろう。新馬から中1週、中2週で使って今回が中2週。陣営は細心の注意を払っているが、仕上がり面に注意したい。

ショウナンタキオンは新馬戦を直線一気で快勝。出遅れて後方を進んだが、直線で追い出すと物凄い伸び脚でまさに弾けるといった感じだった。上がり3F34.7秒はメンバー最速で2位の馬より0.9秒早い。父は2歳戦で大活躍の新種牡馬アグネスタキオン。母の父トニービンで直線が長くなる外回りコースは歓迎だろう。軽いフットワークをするので、荒れ馬場をこなすかが課題だが、良馬場なら何とかなるか。鞍上は今夏の新潟で断トツの26勝を挙げている田中勝騎手。ここ3年の新潟2歳Sでワナ1着、ウイングレット2着と2回連対している。

ニシノフジムスメは新馬戦は1位入線も3コーナーで斜行し6位降着。2戦目の未勝利戦は好位から直線で抜け出して4馬身差で快勝した。勝ちタイムは同日のダリア賞と0.1秒差。相馬眼的にマイネル軍団が警戒するのはこの馬だろう。鞍上は先週の新潟記念で人気を裏切った後藤騎手。すかさず巻き返すか。マイネサンサンは新馬戦で最後方から差し切り勝ち。上がり3Fは34.1秒。メンバーに恵まれた感はあるが、今回と同じコースで勝ったことを評価すべきか。鞍上は内田博騎手。エイシンチャンドラは小倉芝1800mの未勝利戦でレコード勝ち。いい脚を長く使えるが、切れ味勝負になったときが課題か。

あとはダリア賞2着のナイスヴァレー、新馬戦を逃げ切ったメジロモデラート、ダリア賞3着のケイアイフォーユーあたりが続きそう。ナイスヴァレーは半兄サンヴァレーと違って追って味のあるタイプ。小柄な馬だが、直線の長い外回りに変わるのはプラスだろう。直線で横一線の叩き合いになれば見せ場以上があるかもしれない。新潟は今週もAコースで行われる。馬場の内側が荒れているので、枠順にも注意が必要だろう。2歳戦の基本は相馬眼。今回もそれは変わらない。

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