セントウルS
レース展望

スプリンターズSの前哨戦。過去10年で1番人気は[2-2-2-4]で4連対。00年にスプリンターズSの前哨戦になってからは、ブラックホーク2着、カルストンライトオ3着、ビリーヴ1着、ビリーヴ2着、ゴールデンキャスト1着で全馬3着以内に入っている。最近は人気馬が堅実でほとんど荒れない。最近2年の馬連は3.7倍、9.3倍の堅い決着だった。例年スプリント重賞実績馬と夏の小倉の上がり馬の争いになるが、小倉芝1200mのオープンまたは1600万特別の勝ち馬が3年連続で制している。今年も小倉の上がり馬には要注意。開幕週で前に行ける馬が有利だが、ここ2年は3着に差し追い込み馬が来ている。

人気になるのは、マルカキセキ、ギャラントアロー、キーンランドスワン、ホーマンテキーラの4頭。マルカキセキは佐世保S(1600万)と北九州短距離Sを連勝。以前は追い込みタイプだったが、ここ2戦は一転して前につけ正攻法の競馬で勝ってきた。佐世保Sではフサイチホクトセイを子供扱い、北九州短距離Sでは昨年のセントウルSの勝ち馬ゴールデンキャストを問題にしなかった。鞭を入れずに時計を詰めたのだから凄い。相馬眼的に3歳春から注目している馬でようやくここまで来たかといった印象。前につけられるようになった今なら開幕週の馬場は問題ない。ここを勝つようならスプリンターズSが見えてくる。

ギャラントアローはスプリント重賞の常連で実績上位。前走は休み明けで馬体12キロ増、斤量59キロと条件は厳しかったが、逃げて0.2秒差の3着に粘った。今回は太めをひと叩きされて、斤量57キロと条件は好転する。ただし阪神芝1200mはセントウルS6着(55キロ、休み明け)、阪急杯8着(58キロ、アタゴタイショウに競られる展開)、阪急杯7着(57キロ、3番手から伸びを欠く)と連対なく不振。スタートして最初の直線が長いコース(京都芝1400m、中京芝1200m)だとスピードに乗れるが、阪神芝1200mはすぐに3コーナーがあるのが良くないのだろう。キャリアを積んだ今なら何とかするか。

キーンランドスワンは英国遠征後の一戦。3週連続坂路で好時計をマークしているが、どこまで仕上がってくるか。直線が平坦なコースが得意だが、阪神芝1200mはセントウルS2着、阪急杯1着がある。昨年は前に行って2着を確保したように自在性もある。鞍上は[4-3-1-4]と好相性の四位騎手。ホーマンテキーラは有明特別(1000万)と小倉日経オープンを連勝。前走は52キロが有利だった感もあるが、2番手から楽々と抜け出した。春はクリスタルCでシンガリ負けをした馬だが、ここにきて一気に力をつけてきた感。今の勢いと武豊騎手でどこまで通用するか。

あとは昨年の覇者ゴールデンキャスト、スワンS勝ちがあるタマモホットプレイが続きそう。ゴールデンキャストは昨年は8着から巻き返したが、8着は直線で前が詰まって全く終えなかったもの。勢いという点では昨年の方が上。連戦の疲れがないことが条件。タマモホットプレイは函館SSで調教を拒んで出走を回避。スワンSの勝ち馬で力はあるが、休み明け、58キロ、渡辺騎手がテン乗りと条件は楽ではない。人気薄では高松宮記念で5着に入ったナイキアヘッドと阪神芝1200mの淀屋橋S勝ちがあるコスモラブシック。3連単・複なら狙えそうだが、勢いという点で物足りなさもある。

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