オールカマー
レース展望
秋のG1を狙う馬は毎日王冠や京都大賞典に向かうため、近年は出走頭数が少なくメンバーのレベルは低い。今年も10頭とやはり少頭数になった。過去10年で1番人気は[5-0-1-4]で5連対。昨年はダービー3着のハイアーゲームが4着に敗れた。過去10年の連対馬20頭のうち18頭が4番人気以内と人気馬が堅実。そのため馬連は8回が10倍台までに収まっている。大荒れはないが、昨年9番人気のトーセンダンディが逃げ切って穴をあけたように人気薄の前残りに注意したい。
人気になるのはホオキパウェーブ、ヴィータローザ、エルノヴァ、コントス。ホオキパウェーヴは昨年のセントライト記念2着馬で今回と同じコースを2分10秒1で走っている。陣営が後藤騎手を乗せてきたところに勝負気配を感じさせるが、札幌記念を使われてどこまで良くなってくるか。昨年の菊花賞の前の追い切りは馬が走りに集中して動きは目立っていた。その時のデキがあれば好勝負できるはず。ただし、いつものように後方から捲くる競馬だと展開と馬場がポイントになりそう。
ヴィータローザは一昨年のセントライト記念の勝ち馬。不良馬場で勝ち時計は2分24秒5と遅かった。スローの上がり勝負に強いタイプだが、この時は不良馬場のタフなレースに対応できた。阪神もこなしているし、コース適性はありそうだ。前走の新潟記念はトップハンデを背負って3着。直線半ばでもたついたが、最後にしぶとく伸びて地力のあるところを見せた。金鯱賞で復帰して今回が5戦目。涼しくなり体調は上向きか。鞍上はたんぱ賞とセントライト記念を勝っている蛯名騎手。
エルノヴァは前走のクイーンSは後方から差を詰めて5着。前が残る展開で届かなかったが、休み明けとしては内容は悪くなかった。2走前の目黒記念ではオペラシチーと0.1秒差の4着と牡馬を相手に善戦した。前の馬に並びかけると走るのを止めるため、なかなか勝ち切れない。田中勝騎手がここをどうクリアするか。コイントスは札幌記念で逃げて3着に粘った。休み明けで人気がなく13番人気で激走。完全復活していれば、今回もしぶとく粘りそうだ。藤沢和厩舎はセントライト記念で勢いづいた感もある。
あとは新潟記念2着のグラスボンバー、休み明けをひと叩きされたチャクラが続きそう。グラスボンバーは前走直線で馬場の悪い内を突いて伸びてきた。ここ2戦で距離の目処は立てたが、今回はさらに1F長くなる。そこをどうクリアするか。渋った馬場は苦にしないタイプ。チャクラは新潟記念6着だったが、2着のグラスボンバーとは0.1秒差。休み明けの2000mでこれだけ走れば上々。今回は叩き2戦目で距離1F延長と条件は良くなる。週末は台風接近で天気が崩れそう。重の巧拙が問われそうだ。
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