デイリー杯2歳S
レース展望

中央場所で行われる最初の2歳重賞。過去10年で1番人気は[5-1-2-2]で6連対。97年に距離がマイルに変更されてからは[4-1-1-2]で連対率63%。芝の重賞やオープン特別を好走してきた馬は堅実だったが、昨年はオープン特別2勝のエイシンヴァイデンが4着に敗れた。最近は初勝利直後の馬の活躍が目立つようになり、キャリアは問われなくなってきている。穴をあけているのは人気薄追い込み馬。追い込んで連対した馬はその後の重賞で活躍することが多い。素質を見抜けるかがポイントになる。

マルカシェンクは単勝1.1倍に支持された新馬戦を楽勝。出遅れて最後方を進んだが、3、4コーナーで外を回って差を詰めると直線では一頭だけ次元の違う末脚で前の馬を並ぶ間もなく差し切った。最後は福永騎手が抑えたが、上がり3Fはメンバー最速の34.3秒。デビュー前の調教で同厩のマルカキセキ、エイシンチャンプに先着していた走りはやはりダテではなかった。初距離、スタートなど課題はあるが、直線の長い京都外回りコースなら何とかなりそう。ここを勝てば今後のローテーションが楽になる。今回も断然人気だろう。

ダイアモンドヘッドはパカパカファーム生産のサンデー産駒。最近の武豊騎人気で2番人気になりそうだ。新馬戦は馬場が渋っていたため時計は遅かったが、2番手から早めに抜け出して快勝。2着に負かしたアドマイヤキッス(直線で前が詰まる不利あり)は札幌の未勝利戦を好時計で勝ち上がっている。良馬場の時計勝負は未知数だが、1週前に栗芝で一杯に追われて早い時計をマークしている。武豊騎手は過去10年のデイリー杯2歳Sで[2-2-1-3]で連対率50%。秋華賞での対決もあるし、福永騎手には負けたくないだろう。

トーヨースルーオはスウェイン産駒の外国産馬。新馬戦は3番手追走から直線で楽々と抜け出して快勝した。2着に負かしたアドマイヤメインは先週の未勝利戦で逃げて6馬身差で圧勝している。新馬戦はまだ馬体に余裕があったが、2戦目でどこまで仕上げてくるか。良馬場のマイル戦を勝っているのはアドバンテージ。小牧太騎手は、内心は自信ありだろう。あとは回避馬が多く出そうなので、小倉2歳S3着のゴウゴウキリシマが続きそう。最終調教の動きと気配をチェックした上で、枠順、展開などを加味して総合的に判断したい。2歳戦は相馬眼重視。

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