府中牝馬S
レース展望

エリザベス女王杯の前哨戦。距離が1800mに変更された過去9年で1番人気は[6-1-1-1]で7連対。01年にハイペースで前に行って失速したヤマカツスズランを除き3着以内を確保している。前走好走の重賞実績馬なら信頼度は高い。2番人気は[0-1-2-6]で1連対と不振。馬連万馬券はなく7回が10倍台までの堅い決着。エリザベス女王杯の前哨戦になったことでメンバーのレベルが上がり荒れても中穴止まり。重賞勝ちのある4歳馬とクイーンS好走馬の活躍が目立つ。

人気になるのはレクレドール、ヤマニンアラバスタ、ダンスインザムード、スティルインラブ、オースミハルカ、アズマサンダースあたり。レクレドールは勝ち切れないレースが続いていたが、クイーンSで重賞2勝目を挙げた。好位につけて抜け出したレースぶりはこれまでのイメージを一新。ステイゴールドの全妹。奥手の血が騒いできたのだろう。こういう競馬ができれば展開的な紛れは少なくなる。鞍上の蛯名騎手は過去9年の府中牝馬Sで[2-1-0-1]。1番人気になった3回は全て連対している。先週は人気馬に騎乗して1勝というのは物足りないが、東京芝1800mは得意。

ヤマニンアラバスタは牡馬相手の新潟記念を快勝。直線で抜け出したときの脚は鮮やかだった。馬体が増えていたのも良かったのだろう。今回は別定戦で55キロ。馬場がいいので時計の早い決着になったときが課題か。ダンスインザムードは今年4戦して全て惨敗。天皇賞(秋)2着の実績から力は上だが、馬が走りに前向きでなくなっているようだ。牝馬は一度競馬で楽を覚えると走らなくなる。このあたりを藤沢和調教師がどう対策してくるか。普段から乗っている北村騎手で変わらないかという期待もある。

スティルインラブは3冠制覇以降、勝ち星がない。昨年の府中牝馬Sは57キロを背負って3着。今年も57キロは有利ではないが、春は昨年よりレースぶりは良かった。仕上がり次第だが、その点で狙い目はありそう。オースミハルカは昨年の勝ち馬。昨年はクイーンSを勝って臨んだが、今年は休み明け。ただしかなり乗り込んでいる。芝1800mは[3-0-0-1]で重賞3勝。昨年より斤量は1キロ重いが、地力で何とかするか。アズマサンダースは京都牝馬Sで初重賞制覇。前走の末脚を再度使えるようなら。藤岡騎手は先週コイントスで穴をあけている。

あとはマーメイドS2着のマイネサマンサ、愛知杯を制したマイネソーサリス、重賞3勝の実績馬オースミコスモあたりが続きそう。マイネサマンサは折り合いが難しい馬だが、今回は内田博騎手が騎乗する。これまで休み明けで結果が出ていないのが気掛かりだが、内田博騎手が乗ると走る馬が多いので注意は必要か。ダンスインサムードが近走大不振、スティルインラブが57キロを背負い、人気馬の多くが休み明け。5番人気以内の馬で決着することが多いが、今年はどんな結果になるのだろう。エリザベス女王杯に向けて見応えのあるレースを期待したい。

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