ファンタジーS
レース展望
阪神JFの前哨戦。最近3年の勝ち馬ピースオブワールド、スイープトウショウ、ラインクラフトはその後G1を制している。今年はこの3頭に続く馬がいるのかどうか。夏に各競馬場で好走してきた馬が揃うので、メンバーのレベルを見極めるという点で重要なレースになりそうだ。過去9年に1番人気は[3-0-0-6]で3連対。一昨年はツルマルシスターが7着、昨年はライラプスが4着に敗れている。スイープトウショウとラインクラフトは新馬勝ち直後でこの時点では1番人気ではなかった。最近5年の馬連は20倍台までに収まっている。1、2番人気と4〜6番人気の組み合わせで決まることが多い。
人気になるのはアルーリングボイスとニシノフジムスメ。アルーリングボイスは未勝利、小倉2歳S、ききょうSを3連勝。前走のききょうSは牡馬相手に最も重い56キロを背負って直線で楽々と抜け出した。母アルーリングアクトは400キロそこそこの馬で小倉3歳Sを勝った後は不振に陥り引退まで勝てなかったが、娘のアルーリングボイスは馬体がしっかりしており母とは違う。今回は牝馬同士で前走より2キロ軽い54キロ。引き続き武豊騎手が騎乗するのも心強い。母の父エンドスウィープは、スイープトウショウとラインクラフトの父と同じ。今年もエンドスウィープの血が騒ぎそうだ。
ニシノフジムスメは新潟2歳S2着。ショウナンタキオンに5馬身突き放されたが、内枠スタートで馬場が荒れた内を通り、直線では外に持ち出すロスがあった。重馬場もこなしたし、着差以上に内容は濃かったとみる。芝1400mは未勝利戦で3番手追走から直線で楽々と抜け出して4馬身差で楽勝。スピードがあるので楽に好位をつけられるし、終い脚もしっかりしている。これまで早い上がりを繰り出したことがないので切れ味勝負になると少し微妙なところはあるが、相馬眼的に能力はありそうだ。鞍上は後藤騎手。この馬に騎乗するために遠征する。
あとは函館2歳S2着のラッシュライフ、新馬戦を5馬身差で楽勝したゴールドティアラの娘ブラックチーター、りんどう賞を勝ったクリノスペシャル、小倉2歳S2着のセントルイスガール、新潟2歳S3着のコスモミールあたりが続きそう。最初に書いたように各競馬場で好走してきた馬が揃うので、このレースの結果でメンバーのレベルを見極めることができそうだ。ただし予想ではレースの前にそれを見抜かないといけない。京都外回りの適性と展開もポイントになりそうだ。京都芝コースは今週からA→Bコースに変更される。まずは土曜の競馬で馬場傾向を掴みたい。
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