阪神牝馬S
レース展望

3歳馬vs古馬のマイル女王決定戦。距離が1600mに変更された過去9年で1番人気は[2-0-1-6]で2連対のみ。勝った2頭はダイヤモンドビコーとファインモーションで単勝はそれぞれ1.3倍、1.4倍だったのに対し、連対を外した7頭は単勝2.4倍以上だった。1番人気は単勝1倍台の圧倒的な人気になる馬以外は不振。人気馬が不振で馬連は10倍以下はなく、万馬券が4回とかなり荒れている。阪神芝1600mはコースロスのある外枠が不利だが、このレースも例外ではなく8枠は[0-1-2-15]で1連対のみ。頭数が多いほど不利になるが、今年は回避馬が多くフルゲートを割るかもしれない。

1番人気になるのはラインクラフト。桜花賞1着、NHKマイルC1着、マイルCS3着と今回のメンバーでは実績が抜けている。前走のマイルCSは中団から差して勝ち馬と0.2秒差の3着。初めて古馬と対戦したが、マイルでトップクラスの実力があることを証明した。本来なら休養して来年に備えるところだが、今年は瀬戸口厩舎がリーディング争いをしているという事情もあるのだろう。今回は古馬より重い56キロを背負うが、前走の反動がなく走れる状態なら勝ち負けできるだろう。阪神マイルは桜花賞を勝ったコースだ。瀬戸口厩舎は日曜の3重賞を全て勝つかもしれない。

あとは前走エリザベス女王杯3着で今回が引退レースになるアドマイヤグルーヴ、京都牝馬S勝ちと桜花賞2着があるアズマサンダース、乗り慣れたアンカツに乗り替わるマイネサマンサ、ペリエ騎手に乗り替わるレクレドール、牝馬重賞で善戦しているチアフルスマイルあたりが人気面で続きそう。アドマイヤグルーヴの引退は寂しいが、最後は全7勝を挙げている武豊騎手が手綱を取る。マイルは03年の桜花賞以来となるが、陣営は乗り込んで仕上げてきたので好レースを期待したい。G1を使ってきた馬はそろそろ消耗する時期。各馬の状態面には要注意。今年の芝コースは時計がかかることも加味したい。

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