アーリントンC
レース展望

3歳マイル重賞。以前は春のG1と直結しなかったが、最近はダンツフレーム(皐月賞2着、ダービー2着)、タニノギムレット(皐月賞3着、ダービー1着)、ウインクリューガー(NHMマイルC1着)など、春のG1で活躍する馬を出している。過去10年で1番人気は[7-0-0-3]で勝つか負けるか両極端。負けた3頭のうち2頭は重賞未経験だった。ただし最近2年は重賞未経験のシーキングザダイヤとビッグプラネットが勝ったように素質のある良血馬は結果を出している。2番人気は[0-2-1-7]で2連対、3番人気は[1-2-3-4]で3連対。1番人気ほど信頼できない。

馬連は6回が10倍台までに収まっている。最高配当は96年の56.5倍で荒れても中穴止まり。開幕週に行われるため前に行った馬が残ることが非常に多い。4コーナー5番手以降から差して勝ったのはダンツフレームとタニノギムレットのみ。G1級でないと後方から差し切るのは難しい。阪神芝1600mはスタートしてすぐに2コーナーがあるため、コースロスのある外枠は不利。力のある馬は外枠を克服しているが、枠順に注意したい。前走条件戦を勝って連闘または中1週で臨んできた馬が穴をあけているので注意。

キンシャサノキセキはフジキセキ産駒の外国産馬でここまで2戦2勝。前走のジュニアCは後方から鋭く伸びて逃げたアドマイヤカリブにハナ差で勝った。キャリア1戦、初のマイル戦で上がり3Fメンバー最速の34.3秒を繰り出して差したのだから大したもの。アドマイヤカリブは続くクロッカスSを勝っている。9月24日生まれの南半球産馬で斤量規定により54キロで出走できる。フジキセキ産駒は東京新聞杯・フジサイレンス、シルクロードS・タマモホットプイレイ、きさらぎ賞・ドリームパスポート、クイーンC・コイウタ、フェブラリーS・カネヒキリと4週連続重賞制覇。血の勢いがある。

イースターはシンザン記念4着。道中折り合いを欠いて頭を上げていたことが影響したのか、直線ではいつもの切れ味がなかった。馬場が荒れていたことも影響したのか。今回は開幕週で馬場がいいが、前残りが多いレース。福永騎手はどう乗るのだろう。ゴウゴウキリシマはシンザン記念を逃げ切った。今回は他馬より1キロ重い57キロは不利だが、例年通り前が残りやすい馬場なら侮れない。ロジックはシンザン記念3着。直線で伸びを欠いたのは距離が長かったせいなのか、それとも・・・。詰めが甘いので、武豊騎手がそれをどうカバーするか。

あとは京王杯2歳Sを制したデンシャミチ、白梅賞を勝ったアマノトレンディーあたりが人気面で続きそう。収得賞金400万の1勝馬は抽選になるが、出走できれば面白そうな馬もいる。3歳戦の基本は相馬眼。馬の潜在能力はそれまでのレースぶりからだけでは計れない。馬体の裏づけのある馬、調教の動き・気配から能力を感じさせる馬に注目したい。今年はクラシックというより、短い距離が得意な馬が揃った印象でNHKマイルCに向けてのレースになりそう。各馬が力を出し切る好レースを期待したい。

2006/02/22

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