阪神大賞典
レース展望

天皇賞(春)の前哨戦。過去10年で1番人気は[7-3-0-0]で全て連対。2番人気は[2-5-0-3]で7年が1、2番人気の堅い決着。馬連は8回が10倍以下の決着でほとんど荒れない。最近は1、2番人気で決着して馬連は2.0倍、3.8倍、1.5倍と堅かったが、昨年は6番人気のマイソールサウンドが勝ち、馬連37倍と中穴になった。1番人気は堅実だが、2、3番人気が崩れると中穴になるので注意。過去10年で武豊騎手が牡馬に騎乗すると[4-1-0-0]で連対率100%。今年はディープインパクトに騎乗する。菊花賞好走馬と京都芝コースの重賞勝ち馬が穴をあけるので注意。

ディープインパクトは有馬記念2着以来のレースだが、この中間は熱心に乗られて1週前はラスト11秒台の鋭い伸び脚を見せた。1週前の時点では有馬記念の前より調子は良さそうに見えた。最終調教はグレイトジャーニーに遊ばれて見た目は良くなかったが、仕上がりは悪くはないのだろう。菊花賞で折り合いを欠きながら上がり3Fメンバー最速の33.3秒で突き抜けた馬。距離はこなすし、キャリアを積んだことで折り合いに進境を見せればここもあっさりか。ただし菊花賞のときとは周りのムードが違う。週末は天気が崩れそうだが、極端に悪化しても大丈夫か。

インティライミは日経新春杯でトップハンデ56.5キロを背負って3着と格好をつけた。爪の不安で昨年秋を棒に振ったが、さすがに佐々木晶厩舎、しっかり立て直してきた。今回は1度使ったことで上積みが見込めるし、3000mの長距離戦で新たな面を見せるかもしれない。ディープインパクトとはダービー以来の対戦となるが、1キロ軽い57キロは有利だし、折り合いに全く不安がなく、渋った馬場も苦にしない。ダービーの5馬身差は詰まるのか、それとも広がるのか。ダービーでディープインパクトを負かすために最善を尽くした佐藤哲騎手。本番は先だが、どういう作戦でくるか。

デルタブルースは有馬記念11着、京都記念5着と不振だが、3000m級のレースでは菊花賞1着、ステイヤーズS1着と負けていない。大型馬で使われながら調子を上げるタイプでこの中間は熱心に乗られている。今回は菊花賞を勝った岩田騎手が騎乗するのが大きな魅力。追わせる馬だけにこのコンビはマッチする。ディープインパクトにスタミナで対抗したい。アイポッパーは海外遠征明けの一戦。昨年万葉S1着、阪神大賞典2着、天皇賞(春)3着と長距離戦で堅実に走った。仕上がりが鍵だが、まともならここでもやれる力はある。今回はアイポッパーで2戦2着2回のアンカツが騎乗する。

あとはダイヤモンドSでスタミナを示したトウカイトリック、万葉Sを勝ったファストタテヤマあたりが人気で続きそうだが、上位4頭とは少し離れそう。トウカイトリックはかなりのスタミナがあるのでデルタブルースが強気な競馬でスタミナ勝負に持ち込むようだと見せ場以上があるかもしれない。ファストタテヤマは02年の菊花賞2着馬で03年と04年の阪神大賞典で3着に入っている。今年は約4年ぶりに勝利を挙げたし、長丁場得意の血が騒がないか。ディープインパクトの今年初戦で注目度の高いレース。週末の天気が心配だが、各馬が力を出し切る好レースを期待したい。

2006/03/16

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