北九州記念
レース展望

今年から芝1200mのハンデ戦に変更され、サマースプリントシリーズの第3戦になった。小倉は今週までAコースで行われる。先週の小倉は良馬場で芝1200mの500万特別の勝ちタイムは土曜が1分8秒2、日曜が1分8秒6とまずまずの時計が出た。馬場の内側が荒れてきたことで外差しが決まりやすい状況。芝1200mは最初から馬場の悪い内を通る内枠の馬は不利だが、内を上手く立ち回って4コーナーから直線入り口で外に出すと弾ける馬もいるので、馬場の荒れ具合、展開次第で内枠が絶対的に不利とはいえない。馬場状態、枠順からスムーズな競馬ができそうな馬に注目すべきか。

マルカキセキは北九州短距離Sで1番人気に支持されたが、クビ+ハナ差の3着に敗れた。休み明けで追われてからの反応が少し悪かったが、直線で内に切れ込んで狭いところに入ったことで少し脚を余した印象。今回は北九州記念を勝ったゴールデンキャストが1キロ増の58キロ、2着のヒューマが1キロ減の54キロなのに対し、マルカキセキは1.5キロ増の57.5キロと最も厳しい設定。ハンデキャッパーは昨年の小倉芝1200mで2連勝した内容、スプリンターズS4着を評価したのだろう。CBC賞のように内枠に入るとレースが難しくなりそうだが、果たしてJRAはどの枠に入れてくるか。今回は鮫島克騎手が騎乗する。

ゴールデンキャストは7〜9月の芝1200m[5-2-2-2]で夏の小倉芝1200mは[3-2-2-2]。前走の北九州短距離Sは雨が降ったことで小牧太騎手は厳しいと見ていたようだが、スピードとコース適性の高さを示した。今回はハンデ58キロは楽ではないが、コース巧者だけに侮れない。タイキシャトル産駒は00年以降の小倉芝1200mで[26-9-14-85]で勝率19.4%、連対率26.1%の好成績。リミットレスビットはCBC賞で3着が2回あるように芝1200mもこなす。03年の夏には小倉芝1200mで2連勝がある。前走は減った馬体を戻すため調教が軽かったようだ。58キロはこのメンバーなら仕方ない。川田騎手が持ってくるか。

ホーマンテキーラは馬体の増減が激しい馬で休み明けのアイビスSDは30キロ増で4着。出遅れて後方を進んだが、メンバー最速の33.7秒で上がって力のあるところを見せた。昨年の夏の小倉で2連勝した馬でコース適性は十分。セントウルSでは逃げて2着に粘ったし、馬体が絞れて調子を上げていれば好勝負できそう。サチノスイーティーはアイビスSDを3馬身差で楽勝した。逃げて上がり3Fメンバー最速タイの33.7秒でまとめたのだから、単純に馬場、枠順、斤量に恵まれただけの勝利ではない。持ち時計がないだけに雨が降るか、少し時計の掛かる馬場が理想だが、再度激走があっても驚けない。

ハンデ戦だけにひと波乱あるとすればどんな場合か。やはり気になるのは、枠順と馬場状態。JRAが有力馬をどの枠に入れてくるのか注目したい。先週の函館2歳Sも馬場の内側が荒れており、最初から馬場のいい外を通れる外枠の馬が有利な状況で、結局外枠の3頭で決着して大波乱になった。今週の北九州記念は函館2歳Sの結果が意識されて外枠の馬が人気になるのではないか。そこに盲点がありそうな気もする。函館2歳S当日の最終Rは芝1200mだったが、14-2-4番の馬で決着し、内枠の馬が2、3着に入った。馬の持ち味・適性と展開。予想は鋭く斬るつもり。

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