エルムS
レース展望

今年から2週遅くなり、秋最初のダート重賞になった。過去10年で1番人気は[3-3-0-4]で6連対。最近5年はエンゲルグレーセ1着、プリエミネンス1着、アドマイヤドン1着、ウインデュエル2着、ハードクリスタル5着と昨年以外は連対している。2番人気は[4-0-2-4]で4連対、3番人気は[0-0-3-7]で連対なく不振。別定戦で実力馬が有利。8番人気以下の人気薄の連対はない。馬連は10倍以下が4回あり、20倍台までが8回と堅く収まる傾向。前走マリーンSで3着以内に好走した馬は[3-3-1-4]で連対率55%。今年は勝ち馬トーセンブライトと3着タガノゲルニカが出走する。

パーソナルラッシュは一昨年、昨年の勝ち馬で今年は3連覇が懸かる。最近は小倉記念でメイショウカイドウ(6着)、函館SSでシーイズトウショウ(2着)、京成杯AHでマイネルモルゲン(5着)、セントウルSでゴールデンキャスト(8着)が同一レース3連覇に挑んだが、いずれに達成できなかった。パーソナルラシュは3歳でエルムSを制したため、今年はまだ5歳。3連覇に挑んで負けた馬たちはみな6歳以上だった。斤量59キロは楽ではないが、昨年のエルムSで克服済み。札幌ダ1700mは2戦2勝でダ1700mは3戦3勝。鞍上は札幌リーディングトップを走る岩田康騎手。条件は悪くないが、課題もある。

サカラートは昨年重賞で3連勝した後G1に挑戦したが、4、7、4、6、3着で連対までいかなかった。今回はG3なら勝ち負けになりそうだが、最近は詰めが甘いのも事実。鞍上は岩田康騎手ではなく、武豊騎手に決まった。石坂厩舎が武豊騎手に依頼するときは勝負モード。58キロをクリアして地力の高さを見せつけるか。トーセンブライトはマリーンSでフィールドルージュとタガノゲルニカに3馬身差をつけて楽勝した。条件戦から着実に力をつけてオープン勝ち。きちんと段階を踏んできた馬は重賞でも通用する。鞍上は[3-1-0-1]と相性のいい藤田騎手。

オープンのサウジアラビアRCを勝ってきたワイルドワンダー、前2走3着止まりも平安S勝ちが光るタガノゲルニカ、ダート重賞2勝のヒシアトラス、ダートG1-4勝の古豪タイムパラドックス、相手なりに堅実に走るドンクールあたりが人気面で続きそう。ワイルドワンダーは1番人気になったマーチSで59キロを背負ったヒシアトラスに完敗。ただ当時は後藤騎手がテン乗りだった。末脚が弾けるパターンに持っていければ。タガノゲルニカは叩き3戦目で馬体が絞れていれば変わりそう。武幸騎手は先週日曜の札幌で[3-2-1-5]と乗れていた。リーディング上位騎手が揃った今年のエルムS。熱いレースを期待したい。

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