マイルCS
レース展望

3歳馬と古馬が激突する秋のマイル王決定戦。過去10年で1番人気は[4-1-0-5]で5連対。1番人気がG1馬だと[4-0-0-2]で連対を外した2頭は6歳馬。4、5歳のG1馬が1番人気なら信頼度高い。G1勝ちのない馬は[0-1-0-3]と不振。2番人気は[1-2-2-5]で3連対、3番人気は[1-1-1-7]で2連対。馬連は3番人気以内での決着は一度もなく本命狙いは妙味がない。馬連は10倍以下はなく、20倍前後か万馬券になるのがパターン。連続開催の終盤で馬場の内側が荒れているため、過去10年で1、2枠はともに[0-0-2-17]と連対なく不振。今年も枠順と馬場状態に注意したい。

ダイワメジャーは天皇賞(秋)でG1-2勝目を挙げた。外枠スタートから2番手で流れに乗り、直線でしぶとく粘って後続を完封。切れ味勝負には強くないが、インティライミが速いペースで逃げたことで最も得意とするスピードの持続力勝負に持ち込めた。前日の雨で馬場が湿ったことも差し馬の切れ味が削がれた点でプラスだった。これまで実績のなかった東京で2連勝。パドックでは落ち着いて周回していたし、5歳秋を迎えて完全に本格化した印象。今回は昨年ハナ差2着の雪辱戦。今の充実ぶりなら3連勝でG1連勝というのも十分に考えられる。果たして死角はないのだろうか。

ダンシインザムードは天皇賞(秋)で6着に敗れ、昨年秋からダイメジャーに5連敗。前2年とは違う速い流れで距離適性&地力の差が出た印象。マイルCS、安田記念でもダイワメジャーに負けており分は悪いが、マイルは[5-2-0-3]で最も得意な距離。武豊騎手の腕と秘策で差を詰められないか。コートマスターピースはフォレ賞でG1初制覇。続く香港マイルはハットトリックと0.5秒差の5着、ゴドルフィンマイル(ダート)はユートピアと1.6秒差の6着に敗れている。今年はサセックスSでG1-2勝目。今の京都の高速馬場に対応できるかどうかが鍵になりそうだ。デットーリ騎手は日本のG1で[4-0-2-3]で勝率44.4%。最も怖い外国人騎手。

京都芝外1400mの桂川Sでレコードに0.1秒差の好タイムで楽勝したキンシャサノキセキ、叩き3戦目で距離短縮が魅力のマルカシェンク、今年大不振も昨年のマイルCSの勝ち馬ハットトリック、牝馬重賞2連勝中で昨年の桜花賞でラインクラフトと0.1秒差の接戦があるデアリングハート、スワンSを勝ったプリサイスマシーン、カシオペアSで復活したスーパーホーネット、京成杯AHを好タイムで勝ったステキシンスケクン、同2着のカンファーベスト、休み明けのスワンSで3着に好走したアグネスラズベリ、右回りのマイルが得意なマイネルスケルツィ、富士Sを勝ったキネティクス、NHKマイルCの勝ち馬で今回はルメール騎手が騎乗するロジックと伏兵を挙げたらキリがない。

キンシャサノキセキは南半球産でまだ幼い面が残っているが、相馬眼的に評価できる馬。桂川Sは直線で弾けるように伸びてインパクトのある勝ち方をした。上がり3Fはメンバー2位の32.9秒。まともに追っていればレコードだった可能性が高い。1600万条件だが、レースのレベルはスワンSより高くはないか。前半から掛かり気味だっただけに流れが速くなるのは歓迎。桂川Sで騎乗したアンカツは本当は手放したくはなかったのではないか。鞍上の秋山騎手はキンシャサノキセキと同厩舎のビーナスラインで函館スプリントSを制している。京都は今週もBコースで行われる。日曜は雨が降りそうなので馬場状態に注意。

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