ﾗｼﾞｵNIKKEI杯2歳S展望

ﾗｼﾞｵNIKKEI杯2歳S
ﾚｰｽ展望

翌年のｸﾗｼｯｸを占う上で重要なﾚｰｽ｡大物が出るﾚｰｽで､過去10年の勝ち馬のうちｱﾄﾞﾏｲﾔﾍﾞｶﾞ､ｱｸﾞﾈｽﾀｷｵﾝ､ｻﾞｯﾂｻﾞﾌﾟﾚﾝﾃｨが翌年のｸﾗｼｯｸを制している｡過去10年で1番人気は[1-3-4-2]で4連対｡ｽﾛｰの上がり勝負になり､差して届かず2､3着に敗れることが多い｡2番人気は[7-2-0-1]で9連対と1番人気より堅実｡3番人気は[0-2-5-3]で3着が多い｡連対馬20頭のうち18頭が5番人気以内と人気馬が堅実｡馬連は10倍台までが7回と堅く収まることが多い｡ｷｬﾘｱ1戦で連対した2頭は翌年春のG1で連対をした｡G1級の素質馬ならｷｬﾘｱは問わない｡

ﾌｻｲﾁﾎｳｵｰは新馬､東ｽﾎﾟ杯2歳Sを連勝｡直線では外からﾌﾗｲﾝｸﾞｱｯﾌﾟﾙ､内からﾄﾞﾘｰﾑｼﾞｬｰﾆｰに迫られたが､ｱﾝｶﾂの鞭が飛ぶとｸﾞｲｯとひと伸び｡最後はまだ余裕があり､着差以上に強い内容だった｡新馬戦の上がり3Fが遅かったため､上がり勝負に一抹の不安があったが､ﾚｰｽのﾗｽﾄ3Fは11.7-11.3-11.3秒で問題なく対応できた｡まだｷｬﾘｱが浅く若さ丸出しだが､相馬眼的評価を含め能力は相当｡ｽﾀｰﾄを決めてある程度前につけられるので紛れが少ないのがいい｡ｱﾝｶﾂは10月以降の重賞で[4-3-1-9]で連対率41.2%｡考えられた騎乗が目に付く｡

ﾅﾑﾗﾏｰｽは函館の芝1200mで勝てなかったが､札幌で距離を延ばすと未勝利､ｺｽﾓｽ賞､札幌2歳Sを3連勝｡ｺｽﾓｽ賞は12.3秒より遅いﾗｯﾌﾟがない流れでｽﾋﾟｰﾄﾞの持続力を見せつけﾚｺｰﾄﾞ勝ち｡札幌2歳Sはｽﾛｰの上がり勝負で直線では厳しい位置にいたが､最後は鋭く伸びて力で捻じ伏せた｡夏は一戦ごとに馬体が増えて充実してきたが､秋を迎えどんな馬体を見せてくれるか｡今回は約3ヶ月ぶりのﾚｰｽになるが､乗り込んで仕上げてきている｡陣営は鞍上にﾍﾟﾘｴ騎手を確保｡ﾍﾟﾘｴ騎手はこの秋の重賞[2-0-1-2]で2勝｡鳴尾記念など好騎乗が目立つ｡

ｳﾞｨｸﾄﾘｰは京都芝2000mの新馬戦を逃げ切り勝ち｡勝ちﾀｲﾑは2分2秒5だが､3､4ｺｰﾅｰで後続を引きつけてﾗｽﾄ3F11.5-11.1-11.7秒でまとめたところに非凡な能力を感じさせた｡父ﾌﾞﾗｲｱﾝｽﾞﾀｲﾑで半兄ﾘﾝｶｰﾝという良血馬｡武豊騎手は10月以降の重賞で[4-3-4-4]で連対率46.7%､複勝率73.3%と堅実｡ｱｻｸｻｷﾝｸﾞｽは新馬､百日草特別を連勝｡百日草特別の勝ちﾀｲﾑ1分47秒5だが､同日の1000万条件が1分48秒3､翌日の1600万条件が1分48秒5｡ﾚｰｽのﾗｽﾄ3Fが11.8-11.2-11.5秒と早いことからもこの時計は優秀｡ただ2着のｻﾝﾂｪｯﾍﾟﾘﾝがｴﾘｶ賞で5着に終わったのは少し気になる｡

あとは黄菊賞でｳｵｯｶを負かしたﾏｲﾈﾙｿﾘｽﾄ､京都2歳S2着のﾛｰｽﾞﾌﾟﾚｽﾃｰｼﾞあたりが人気面で続きそう｡ﾏｲﾈﾙｿﾘｽﾄは初勝利を挙げるまでに4戦を要したが､着実に力をつけている｡馬体は太く映るが､現時点ではこれでいいのだろう｡前走は全てが上手くいったとｺﾒﾝﾄした岩田騎手は今回どう乗るか｡ﾛｰｽﾞﾌﾟﾚｽﾃｰｼﾞは母ﾛｾﾞｶﾗｰ､半姉ﾛｰｽﾞﾊﾞﾄﾞ､半兄ﾛｰｾﾞﾝｸﾛｲﾂのいわゆるﾊﾞﾗ一族｡前走は外を回る大きなﾛｽがあったが､いい脚を長く使っている｡今回は橋口調教師がﾙﾒｰﾙ騎手を乗せてきた｡2歳戦は相馬眼重視｡展開や馬場を考慮した上で最終決断を下したい｡

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