京都金杯
レース展望

関西の年明けを飾るマイル重賞。00年に距離が2000mから1600mに変更された。距離変更後7年で1番人気は[3-2-0-2]で5連対。昨年はオレハマッテルゼは外枠スタートから流れに乗れず9着に敗れている。2番人気は[0-0-1-6]で連対なし、3番人気は[2-1-1-3]で3連対。2番人気は年齢、性別、実績に関わらず不振。最近3年は7番人気以下の人気薄が必ず連対しており堅くない。昨年は6-12番人気で決着し、馬連は189倍と荒れた。トップハンデは[2-0-1-8]で2連対。3着以内に入った馬にはG1連対経験があった。前年のマイルCSで人気になった馬が激走するケースが目立つ。

今年は例年以上にメンバーが揃った印象。今後のマイル戦線の行方、世代間の力量を計る上で重要なレースになりそうだ。フサイチリシャールは阪神カップで1年ぶりの勝利を挙げ完全復活。G2を勝ちトップハンデを課せられたが、57キロは守備範囲で距離もこなす。阪神より切れ味の問われる京都外回りと鮫島良騎手への乗り替わりが課題。サクラメガワンダーは鳴尾記念で一変した走りを見せ快勝。長距離輸送のある関東では不振に終わったが、関西では[4-0-0-1]と堅実。高速決着に課題はあるが、マイルをこなす下地はありそう。今昇り調子なので怖い馬。鞍上は岩田騎手。

キンシャサノキセキは桂川Sをレベルの高い走りで楽勝し、マイルCSでは見せ場を作って5着。パンパンの良馬場ならもっとやれたのではないか。南半球産馬でまだ馬体の線は細いが、能力は相当。阪神カップを除外されて調整が狂ったので、そこがどうなのか。かなりのスピードがあるので、今回もレースでかかるようだと手薄なスプリント路線に進む可能性もある。マルカシェンクは鳴尾記念で逃げて2着とこれまでのイメージを一新した。使い詰めで疲れが心配だが、瀬戸口厩舎の馬はタフ。このまま厩舎解散まで突っ走るのだろう。マイルCSのように追走に手間取らなければ。鞍上は赤木騎手。

マイネルスケルツィは左回りの東京以外では堅実。京都外回りで切れ味勝負になると分が悪いが、スピードと先行力で今回も大崩れはなさそう。明け4歳馬に有力馬が揃ったが、5歳以上では富士S3着で重賞の目処を立てたスズカフェニックス、昨年4位降着の雪辱戦となるエイシンドーバー、奥多摩Sで強い競馬をしたコスモシンドラー、富士Sを勝ったキネティクス。スズカフェニックスはこれまでの戦績からいかにもここを勝ちそうな馬。重賞は2戦して4、3着だが、いずれも後方から追い込んで脚を余している。京都外回りは2戦2勝でこのコース向きの末脚がある。武豊騎手騎乗停止のため、幸騎手に乗り替わる。

エイシンドーバーは心肺機能の高い馬で相手なりに走るタイプ。前走のゴールデンホイップTは強い勝ち方だった。WSJSはかなり激しいレースになるため、そこで好走した馬は翌年出世することが多い。マークしておいた方がいいだろう。蛯名騎手がわざわざ遠征して騎乗するのが不気味。コスモシンドラーは前走スタートで躓いて位置取りが悪くなり競馬をしていない。キネティクスは富士Sが好内容。怪我から復帰する川田騎手がどんな騎乗を見せるか。昨年の京都金杯は内を通った馬が断然有利だったが、今年の京都は昨年とは仮柵の設置パターンが違う。そこも考慮したい。

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