平安S
レース回顧
メイショウトウコンは後方2番手を進み、4コーナーでスパートして大外から一気に伸びると最後はサンライズバッカスとの叩き合いを頭差で制した。前走の花園Sで18キロの大幅馬体減、暮れには蹄冠部をぶつけてファイナルSを回避し、最終調教はウッドコースで酷い動き。悪材料ばかりが目立っていたが、当日は馬体が10キロ戻って気配は良くなっていた。上がり3Fはメンバー最速の35.1秒。スローペースで展開は向いていないが、芝並みの切れ味で一気に差し切る強い勝ち方。これでダートは[4-1-0-0]でまだ底は見せていない。初ダートとなった札幌ダ1700mでインパクトのある走りをした馬。次はいよいよG1のフェブラリーSに挑むことになる。馬体、状態面が維持できれば好勝負できそうだ。
サンライズバッカスは後方から伸びてきたが、最後に外からメイショウトウコンに差されて惜しい2着。アンカツがタイミング良くスパートして上がり3Fメンバー2位タイの35.6秒でまとめたが、相手の切れ味が一枚上だった。ジャパンCダートから中7週空いて当日はプラス14キロでこれまでの最高体重を更新。最後に競り負けたのは重めが残っていた影響もあるのだろう。ただしこの2着で賞金を加算し、フェブラリーSに出走可能になった。今回目一杯に仕上がっていなかったことで上積みが見込めるし、東京ダ1600mは武蔵野S1、2着がある得意コース。再度軌道に乗ってきた今年はかなりやれそうだ。
シャーベットトーンは3番手からしぶとく粘って3着。逃げたエイシーラージヒルを沈め、早めに上がってきたタイキエニグマとの競り合いも制し穴をあけた。前走1600万条件を勝ってオープン入りしたばかりだが、正攻法の競馬で地力があるところを見せた。元々相馬眼的に評価していた馬で本格化してきたようだ。奥平真調教師が2月で引退するが、現在重賞49勝。陣営は何とか50勝と躍起になっている。次走はまた間隔が詰まるが、川崎記念に向かう予定。距離はこなすので執念の一発があるかもしれない。
フィールドルージュは後方から外を回ってしぶとく伸びてきたが6着が精一杯。勝ったメイショウトウコンと同じくらいの位置にいたが、勝負どころで反応が鈍く追い上げて行けなかった。今回も機動力のなさがモロに出た印象。上がっていきたいときに流れが速くなるスローの上がり勝負は合わないようだ。もっと速い流れで消耗戦になれば勝ち負けになるが、現時点では展開に左右される。スタミナがあるので、今後はもっと長い距離を使っていった方が良さそう。東海Sあたりで面白そうだ。
エイシンラージヒルはスローペースで逃げたが、直線で粘り切れず7着。流れが遅く、他馬に早めに来られたのが応えた印象。ただ勝ち馬とは0.4秒差で着順ほど負けていない。パドックで馬体の作りが目立ったし、前向きさもあったので、これから徐々に力をつけてきそうだ。
シルククルセイダーは中団から伸び切れず8着。バテてはいないが、現時点では早い上がりに対応できないようだ。中山のように力のいる馬場で上がりが掛かった方が力を発揮できそう。能力はあるので、そういった条件が揃ったときに狙いたい。力をつければ地方交流重賞でやれる。
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