小倉大賞典
レース回顧

アサカディフィートは後方を進み、4コーナーから直線で外に出して追い込むと大外からしぶとく伸びてレースを制した。上がり3Fはメンバー最速の34.9秒でレースのラスト3Fは12.3-11.9-11.8秒と尻上がり。トップハンデ57.5キロを背負い、2、3着馬が内をロスなく進めたのに対し、外を回って差し切ったのだから地力が違うのだろう。今年9歳になったが、全く衰えはないようだ。好走しても人気にならない馬で中山金杯に続き、10番人気で穴をあけた。パドックではそれほど目立たなかったが、馬体は太くなかったしこんなもの。冬場に走るタイプでこの時期が稼ぎ時。温かくなってくると調子が落ちてくるので、次走は調教の動き、気配に要注意。小牧騎手は小倉芝1800m重賞で[2-2-0-1]となった。

エイシンドーバーは内の好位を進み、直線で馬群を捌いて抜け出したが、離れた外からアサカディフィートに差されて2着に敗れた。蛯名騎手が全場重賞制覇&1500勝、湯浅調教師が2月で引退と勝負懸かりだったが、少し足りなかった。ただ仕上がりは良かったし、内をロスなく進めたことを考えると力は出している。しぶとさはあるが、それほど切れる脚がないので、今後は決め手のある馬をいかに完封するかが課題になる。この馬も冬場がいい馬で暑くなると調子が落ちてくるので注意。

マヤノライジンは内の3、4番手を進み、直線でしぶとく伸びたが3着まで。前2走は外枠から外を回るロスの大きい競馬だったが、今回はロスのない競馬ができた。それでエイシンドーバーとの叩き合いに負けて3/4馬身差。エイシンドーバーとは状態面の差もあるが、力の差もあるようだ。徐々に底を見せてきた感もある。これまで上がり3Fメンバー最速が1回(未勝利戦)しかない馬。今後も決め手のなさが課題になりそうだ。距離は1800mが合う。

ナスノストロークは後方2番手から追い込んで4着。大外を回さずに馬群を捌いてきたが、直線入り口でブレーキをかけるロスがあった。3着とは半馬身差だっただけにそこがスムーズなら3着はあったかもしれない。1000万、1600万条件を連勝しての重賞挑戦だったが通用する目処は立った。馬体の作り、調教の動きを見ると今が充実期。ローカル重賞、オープン特別で注意したい。

フォルテベリーニは中団から外を回って追い上げてきたが5着止まり。いい脚を長く使ってしぶとく伸びているが、2、3着馬が内を通ったのに対し、外を回ったことが響いた印象。2、3着馬とはそれほど差はないが、ハンデ差があるため実力はまだ下。ただし馬体が充実してきて力をつけているのは確か。今年はどこかでローカル重賞を勝つチャンスがありそうだ。

マルカシェンクは中団から上がってきたが直線で伸び切れず7着。出遅れは福永騎手がフォローして中団につけたが、いつもの伸びがなかった。毎日王冠で復帰して詰まったローテーションで今回が6戦目。パドックでは気配は悪くなかったが、使い込んだ疲れがあったのかもしれない。京都2歳Sを勝った後、[0-1-0-7]で連対は鳴尾記念のみ。人気になり過ぎているので注意。

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