共同通信杯
レース展望
過去10年でメジロブライト、エルコンドルパサー、イーグルカフェ、ジャングルポケットなどのG1馬を出している出世レース。今年も頭数は少ないが、クラシックを占う上で重要なレースになる。過去10年で1番人気は[5-2-0-3]で7連対。重賞連対のない馬は[1-0-0-2]で98年エルコンドルパサー(雪でダート変更)以外は不振に終わっている。1番人気は重賞連対があれば信頼度高い。2番人気は[1-1-1-7]で2連対、3番人気は[1-2-1-6]で3連対。馬連は10倍台までが7回と堅く収まることが多いが、メンバーのレベルが低いと荒れる。東京芝1800Mは紛れが少なく実力馬に有利なコース。重賞、オープンでの実績を重視したい。
フサイチホウオーは3戦3勝で重賞2勝。ラジオNIKKEI杯2歳Sは前2走とは違って後方から差す競馬をしたが、外差しが決まりにくい馬場で大外を回って上がり3Fメンバー最速の34.3秒で差し切ったのだから強い。直線で内に寄れて課題を残したが、初めての右回りということもあったのだろう。騎手の指示に従順で自在性があって終いが切れるので展開に左右されにくいタイプ。東京芝1800mを2回経験しているのも有利。敢えてここを使うのは、ダービーを狙っているからに他ならない。2週前の新馬戦で化け物が出たので、父ジャングルポケットが勝ったときのようなインパクトが欲しい。
ニュービギニングはディープインパクトの半弟で2戦2勝。新馬戦はエンジンの掛かりが遅くズブく映ったが、レースのラスト3Fは12.5-11.6-11.3秒と尻上がり。ホープフルSは前半5F58.5秒のハイペースで前が崩れる展開が嵌ったこともあるが、最後方から上がり3Fメンバー最速の35.6秒で大外から豪快に差し切った。兄ディープインパクトのラストランの日に兄を彷彿させる直線一気の派手な追い込み。兄とは違ったタイプだが、血が騒いだか。2着のサンツェッペリンが京成杯を勝ったことでホープフルS好走はそれなりの評価が与えられる。今回はフサイチホウオーより斤量が1キロ軽い。現時点でどこまで迫れるのか注目したい。
東スポ杯2歳S2着、朝日杯FS4着の実績があるフライングアップル、全日本2歳優駿を制した船橋所属のフリオーソ、33秒台の末脚で東京の新馬戦を勝ったダイレクトキャッチ、オープンで揉まれてきた川崎所属のインパーフェクトあたりが人気面で続きそう。フライングアップルは東スポ杯2歳Sでは大外枠から外を回るロスがあってフサイチホウオーと0.1秒差で上がりは0.2秒上回った。今回は叩き合いに強い岩田騎手に乗り替わるのは不気味。フリオーソはダーレーが送り込む刺客。初芝をこなせれば。フサイチホウオーの牙城を崩せる馬がいるのかどうか、いない場合は2、3着争いが焦点。少頭数特有の紛れも考慮したい。
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