ダイヤモンドS
レース展望

長距離ハンデ重賞。過去10年で1番人気は[0-1-2-7]で1連対のみ。97年以降連対なく、ほとんど信頼できない。2番人気は[2-0-1-7]で2連対、3番人気は[3-2-1-4]で5連対。6〜9番人気が5連対、10番人気以下が4連対と人気薄の連対が目立つ。馬連は10倍以下は1回しかなく、万馬券が4回と大荒れ。最近5年の馬連は51倍、207倍、11倍、171倍、30倍と荒れている。トップハンデは11頭のうち9頭が5番人気以内に支持されたが、[1-1-2-7]で2連対のみ。重賞実績馬や前走好走馬がトップハンデになるが人気になっても過信禁物。50〜52キロの軽量馬の激走に注意。

トウカイトリックは芝3000m級のレースで[0-3-1-1]で天皇賞(春)で9着に敗れた以外は3着以内を確保している。ここ2走はステイヤーズS2着、万葉S2着と堅実。春は前につけていたが、最近はズブくなって差す競馬に脚質転換。切れる脚はないが、持ち前のスタミナでいい脚を長く使っている。昨年のダイヤモンドSは4コーナーで前が詰まる大きな不利があったが、そこから立て直して3着まで追い上げた。まともならもっと際どいレースになっていた。今年は昨年より3キロ重い57キロを背負うのが課題だが、地力は強化されている。3度目の騎乗となるルメール騎手が持ってくるか。

バイロイトは古都S、万葉Sを2連勝。1600万条件を勝った馬が、オープン、重賞で活躍するのが今のトレンド。万葉Sを勝ったことでトウカイトリックとは1キロから0.5キロ差に詰めるが、56.5キロは守備範囲。芝2400m以上では[5-4-0-0]と崩れたことがない。鞍上はテン乗りの田中勝騎手。アドマイヤフジはトップハンデ57.5キロ。日経新春杯はいつもより前につけたが、直線で伸びを欠いて6着。勝ちに行って止まったことで今回は後方からの競馬をすると差して届かないことも考えられる。福永騎手はどう乗るか。母アドマイヤラピスはステイヤーズS2着があるステイヤー。この距離で血が騒ぐ可能性はある。

あとは人気が割れそうだが、長い距離を使われてきた4歳馬エリモエクスパイア、長い距離で頭角を現してきた4歳馬セレスステーラー、ステイヤーズS3着のチェストウイング、万葉S3着のチャクラ、左回りの東京コース走るドリームパートナーあたりが人気面で続きそう。ここ3年は差し追い込み馬で決着しているが、今年も展開次第で差し追い込み馬の出番がありそうだ。人気馬が不振に終わって人気薄軽量馬が激走するのが例年のパターン。厳寒期に行われる長距離戦だけに調子も重要なファクターになる。ハンデ、馬場、展開などを含め、総合的に判断して最終決断を下したい。

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