阪神大賞典
レース展望

天皇賞(春)の前哨戦。過去10年で1番人気は[8-2-0-0]で全て連対。1番人気は93年にナイスネイチャが3着に敗れて以降13年間連対中。2番人気は[1-5-1-3]で6連対と堅実だが、3番人気は[0-1-4-5]で1連対のみ。馬連は01年40倍、05年37倍を除き8回が10倍以下の堅い決着。1倍台が3回、2倍台が2回と低配当が続出している。過去10年で武豊騎手が牡馬に騎乗すると[4-1-0-0]で連対率100%。今年はアイポッパーに騎乗する。人気のG1実績馬が堅実で波乱は少ないが、人気の盲点になった京都芝重賞勝ち馬が穴をあけることがあるので注意したい。

アイポッパーは阪神大賞典3年連続出走で過去2年は2、6着。05年のオーストラリア遠征の後不振に陥っていたが、昨年AR共和国杯2着、ステイヤーズSで初重賞制覇を飾り完全復活。別定G2で57キロは有利だったが、4コーナーで他馬とは手応えが違っていたし、このメンバーでは力が一枚上といった勝ち方だった。急坂のある中山で楽勝したことを評価したい。スタミナのあるサッカーボーイ産駒でやはり長丁場が合うようだ。今回は目黒記念で騎乗した武豊騎手が2度目の騎乗。陣営が武豊騎手を確保したところにやる気と自信が感じられる。58キロでも勝ち負けだろう。

ドリームパスポートは皐月賞2着、ダービー3着、菊花賞2着、ジャパンC2着、有馬記念4着と距離、コースに関係なく崩れなかった。皐月賞とダービーで先着を許したメイショウサムソンには、秋は4戦連続先着。有馬記念4着で複勝率100%は途絶えたが、直線で前が壁になってスパートのタイミングが遅れる致命的な不利があった。菊花賞、ジャパンCを激走して有馬当日は12キロ増。太め残りも微妙に影響したか。レコード決着となった菊花賞でタイム差なしの2着に入り、長丁場をこなすスタミナは証明済み。久々は苦にしないし、今回も大きく崩れることはなさそうだ。今回はアンカツが騎乗する。

デルタブルースは3000mを超える距離で[3-0-1-1]で菊花賞、ステイヤーズS、メルボルンCを勝っている。昨年の天皇賞(春)は10着に敗れたが、高速馬場&スローの上がり勝負だった。有馬記念は6着に敗れたが、こちらも上がり勝負でかつ直線で挟まれる不利。今回は持ち味のスタミナを生かしたいところだが、岩田騎手はどう乗るか。トウカイトリックは3000mを超える距離で[1-3-1-1]で昨年の天皇賞(春)以外は崩れていない。ステイヤーズSでアイポッパーに負けたが、今回は斤量1キロ差があり、使っている強みもある。昨年は極悪馬場で2着を確保。自分の力だけは走りそうだ。

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