京都新聞杯
レース展望
00年に京都4歳特別が廃止され、京都新聞杯が春開催に移動。00、01年は芝2000mで行われ、02年から外回りの芝2200mに変更された。02年以降の1番人気はチアズシュタルク11着、ホシコマンダー5着、ミスティックエイジ3着、インティライミ1着、マルカシェンク5着で1連対のみ。皐月賞組が人気になって不振に終わり、波乱になるのが例年のパターンだが、今年は皐月賞組の出走がない。これは京都新聞杯が春に移動してから初めて。さらに今年は重賞勝ちはおろか重賞5着以内、オープン特別勝ちのないメンバー。過去10年前走が新馬、未勝利だった馬の連対はないが、今年は通用しても何ら驚けない。
フェザーケープは未勝利とムーニーバレーRC賞を連勝。前走負かしたメトロシュタインはゆきやなぎ賞でヒラボクロイヤルとクビ差の2着、毎日杯6着。前走のレースぶりからも重賞でやれる下地はある。ローテーションは厳しいが、タフな松田国厩舎の管理馬。金子氏はニュービギニング(プリンシパルS)と使い分けた。タスカータソルテは福寿草特別を4馬身差で圧勝したが、弥生賞は7着、毎日杯は8着に敗れた。弥生賞は大外枠で外を回るロス、毎日杯は直線で前が壁になりまともに追えずと敗因はある。前走馬体減で少し華奢に映ったのが気になるが、中京と京都で勝ったように平坦コースで一変する可能性がある。
クレスコワールドは2番人気に支持された毎日杯は道中掛かり気味で9着に敗れた。まだ非力な面があるので、渋った馬場も応えたのだろう。パンパンの良馬場で決め手を生かせれば。マイネルキーロフはアザレア賞で逃げて2着に粘った。しぶとさのある馬で前に行っていい脚を長く使える。00年以降の京都新聞杯で逃げた馬が3着以内に入ったことはないが、スローで逃げてしぶとさを生かせれば。ただし前走今回と同コースの未勝利戦を逃げ切ったマンハッタンスカイとの兼ね合いがポイントか。マンハッタンスカイもしぶとい馬だが、前走は上がり3Fメンバー最速の33.8秒と切れ味を見せた。
あとは相馬眼的な評価込みでサンライズベガとトップウィークに注目。サンライズベガは前走初出走だったが、経験馬を相手に2分1秒8で差し切り勝ち。直線では外から馬体を併せられる厳しい状況だったが、最後までしぶとく伸びて抜かせなかった。京都芝2000mを初出走でレースのラスト5Fが59.8秒は優秀。デビュー前は同厩のサンライズバッカスと坂路で併せて先着している。最終調教はもう少し力強さが欲しかったが、長い距離が得意な馬はザッツザプレンティ、リンカーンなど坂路でそれほど動かない。サンライズベガは実践タイプといった感もあり、2戦目でさらに上向く可能性がある。
トップウィークは初出走の未勝利戦は経験馬相手に3着。後方から大外を捲くり気味に進出して勝ち馬と0.1秒差まで追い上げた。柴田善騎手がかなりロスの大きい競馬をしたが、それによって心肺機能が高くいい脚を長く使えることが分かった。2戦目は好位からメンバー最速タイの34.7秒で上がって快勝。騎乗したアンカツは「スタミナ型で距離は2000m以上が合う」とコメント。スローの上がり勝負になると切れ負けの懸念があるが、スタミナが問われる流れになれば最後までしぶとく伸びてきそう。今年は例年以上に実績馬が不在。この2頭が人気にならないことを祈りつつ狙ってみたい。
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