ユニコーンS
レース展望

96年に新設された3歳ダート重賞。01年に東京ダ1600mに変更された。過去6年の1番人気は[2-2-0-2]で4連対。連対を外したカフェオリンポス(4着)は休み明け、アエローザ(12着)は初ダートだった。順調に使われているダート実績馬は信頼度が高い。2番人気は[0-1-1-4]、3番人気は[1-0-1-4]で各1連対。4〜7番人気が6連対と多い。馬連は10倍以下はなく、10倍台4回と38倍、58倍で荒れても中穴止まり。前走クラス別では500万条件[1-0-0-25]、オープン特別[3-2-3-39]、G2[0-0-1-3]、G1[1-2-1-6]で500万条件から連対したのは、昨年のナイキアースワークのみ。オープン実績のある馬が中心になる。

ロングプライドはダート[3-1-0-0]で現在3連勝中。端午Sではスタートダッシュが遅く最後方を進んだが、大外から捲って直線で楽々と差し切り7馬身差で圧勝。勝ちタイム1分52秒1は翌日の上賀茂S(1600万下)と0.5秒差。レースのラスト3F12.5-12.4-12.2秒と尻上がりだった。母の母サンヨウアローはフェブラリーSとジャパンCダートを勝ったウイングアローの母。ダート走る血が流れている。陣営は武豊騎手に依頼し必勝態勢。相馬眼的に評価できる馬。もしここでフェラーリピサを子供扱いするようならカネヒキリ級。ジャパンCダートが見えてくる。ただしスタートが遅いため、最初の芝で置かれる可能性がなきにしもあらず。

フェラーリピサはダート3戦3勝。芝ではスプリングS9着、皐月賞16着に終わったが、ダートではまだ底を見せていない。ヒヤシンスSは2番手追走から直線で抜け出して4馬身差の圧勝。勝ちタイム1分35秒9(不良)は過去10年のヒヤシンスSの最速タイムで、同日のフェブラリーSと1.1秒差。最後はまだ余裕があった。前走の兵庫ChSは大きく出遅れたが、向こう正面で一気に上がって行くと最後はヤマカツブライアンに3馬身差をつけて楽勝。並の馬にはできない芸当だった。出遅れは気になるが、ヒヤシンスSを楽勝した東京ダ1600mなら無様はない。ただしロングプライドより1キロ重い57キロを背負うのは有利ではない。

シャドウストライプは芝のニュージーランドT6着、NHKマイルC9着に終わったが、ダートでは3戦3勝でまだ底を見せていない。スタートがモッサリしたタイプで位置取りが後ろになるが、いい脚を長く使って最後はきっちり差し切っている。バイオレットSで負かしたトロピカルライトは前走欅S(古馬オープン)で52キロの軽ハンデだったとはいえ2着に好走。陣営は叩き3戦目のここを最初から目標にしていたフシがあり、ダートで本領発揮の可能性は十分にある。ただしここまで4戦連続で騎乗したアンカツが乗りに来ないのは気になるところ。ロングプライドは武豊騎手、フェラーリピサは岩田騎手。どこまでトモがパンとしたか。

ニュージーランドTを勝ち、NHKマイルCで5着に踏ん張ったトーホウレーサー、ダート2戦2勝が好内容のディオスクロイ、前走東京ダ1600mを好タイムで楽勝したドラゴンファイヤー、未勝利と500万条件を連勝してきたナムラジョンブル、初ダートも攻め馬の動き、馬格からこなしそうなマイネルレーニアあたりが人気面で続きそう。ここではドラゴンファイヤーを取上げてみたい。前走の勝ちタイムは1週前のオアシスS(OP)と0.5秒差と優秀。東京ダ1600mは2、1、1着と3戦経験している。1つ上の全兄に昨年のユニコーンSの勝ち馬ナイキアースワーク。今年は上位の壁がかなり厚いが、消耗戦になれば、最後にバテない強みを発揮する可能性がある。

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