マーメイドS
レース展望

昨年から開催が3週早くなり、ハンデ戦に変更された。過去10年で1番人気は[4-2-0-4]で6連対。最近5年で連対したのは単勝1.5倍の断然人気になった04年アドマイヤグルーヴのみ。昨年は単勝3.0倍のヤマニンシュクルが8着に敗れた。2番人気は[1-6-0-3]で7連対、3番人気は[1-2-1-6]で3連対。過去10年で3番人気以内での決着が6回あるが、ハンデ戦に変更された昨年は9-3番人気で決着し波乱になった。関東馬は[0-1-2-15]で連対率6%。人気馬でも過信禁物。昨年は白百合S2着の3歳馬と1600万条件3着の4歳馬で決着。ハンデ戦に替わり、格は問われなかった。

コスモマーベラスは昨年ユートピアSとターコイズSを連勝し、愛知杯ではトップハンデ56キロを背負ってアドマイヤキッスに0.2秒差の2着に好走。今年は復帰戦の福島牝馬S4着、ヴィクトリアMは15着に敗れたが、これまでの実績が評価されてトップハンデ56キロが課せられた。メンバー的にこの斤量は仕方ないが、前走の惨敗をどう考えるか。関西圏より遠くに遠征した方が成績がいいという珍しい牝馬。阪神芝は[0-0-1-2]だが、忘れな草賞でジェダイトと0.3秒差の3着がある。鞍上は高松宮記念で落馬負傷したアンカツ。怪我が心配されたが、13日の関東オークスをホワイトメロディで制している。

スプリングドリューは2走前の福島牝馬Sで初重賞制覇。直線で先に抜け出した2頭を外から力で捻じ伏せた。昨年のニューマーケットCでは上がり3F33.9秒でコスモマーベラスを差し切っている。芝1800mは[4-0-2-6]と堅実だが、芝2000m[0-0-0-8]で4着が最高。昨年のマーメイドSは斤量50キロで10着に敗れている。今年は55キロを背負うが、力をつけた今ならこなすか。サンレイジャスパーは昨年の2着馬で今年は3キロ増の54キロ。昨年は重賞で活躍したが、今年は一戦毎に着順を落としている。ただし暑くなると調子を上げるタイプ。地力があるだけに調子が上向いているようなら侮れない。

コスモマーベラスは前走大敗、スプリングドリューは芝2000m実績、サンレイジャスパーは近走不振が嫌われる可能性がある。実績的にコスモマーベラスが1番人気になりそうだが、抜けた人気にはならない。あとは昨年の牝馬クラシックで善戦したシェルズレイ、昨年の勝ち馬ソリッドプラチナム、エメラルドSを勝ちオープン入りしたディアチャンス、2連勝中の3歳馬ミスベロニカあたりが人気になりそうだ。シェルズレイはローズSでアドマイヤキッスと半馬身差の2着、秋華賞ではアドマイヤキッスとクビ差の5着に善戦。アドマイヤキッスは愛知杯でコスモマーベラスに勝っている。このあたりから通用する力はあるが、休み明けでどこまで仕上がってくるか。

ソリッドプラチナムは昨年のマーメイドSで派手は直線一気を決めたが、直線が平坦な京都コースだった。今年は直線に坂のある阪神コースで斤量は4キロ増の53キロと条件は厳しくなる。ただし愛知杯でコスモマーベラスに半馬身差の3着に入ったように実力差はそれほどない。ディアチャンスは相手なりに堅実に走るタイプで3番人気以内に支持されると[6-1-5-3]で複勝率80%。芝2000mは1戦して6着があるのみだが、陣営は武豊騎手を乗せてきた。ミスベロニカはベッラレイアと同じ平田厩舎の管理馬で秋には秋華賞路線に乗ってきそうな馬。潜在能力は高くここでも通用する下地はある。

過去10年のマーメイドSで武豊騎手とアンカツは6回騎乗してともに[2-1-0-3]で連対率50%。特にアンカツは阪神芝2000mの鬼で重賞に滅法強い。アンカツはコスモマーベラスとは[1-1-0-1]でユートピアS1着、愛知杯2着と好相性。叩き3戦目で調子を上げていると怖い。調教師別では松田国調教師が[2-0-1-1]の好成績。フサイチエアエデールとダイワエルシエーロで制している。今年はシェルズレイが出走する。シェルズレイは攻め駆けしないタイプで坂路の動きはいつも目立たない。そこは考慮したい。阪神は開幕週。内を通って前に行った馬が残りやすければジェルズレイに有利。ただし馬場のマッチングに注意。

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