東スポ杯2歳S
レース展望

出世レースとして知られる東京芝1800mの2歳重賞。過去10年で1番人気は[6-0-2-2]で6連対。関西馬は[6-0-1-0]に対し、関東馬は[0-0-1-2]で連対なし。1番人気の関東馬は過信禁物。4着以下に敗れた2頭は新馬勝ち直後の馬だった。2番人気は[1-2-4-3]で3連対、3番人気は[1-2-0-7]で3連対。連対馬20頭のうち18頭が5番人気以内で馬連は50倍以上はなく10〜20倍台が多い。連対馬20頭のうち18頭に芝1600M以上で勝ち星があり、残る2頭には芝1600M以上のオープンまたは重賞で連対があった。前走の距離が1400m以下だった馬は[0-0-0-16]と不振。

札幌2歳Sの勝ち馬オリエンタルロックは左前脚の挫石で回避。2戦2勝のエーシンフォワードは朝日杯FSに直行する予定。昨年はフサイチホウオーが勝ちその後重賞2連勝、3着のドリームジャーニーは朝日杯FSを制した。朝日杯FS、来年のクラシックに向けて好レースを期待したい。スズノジュピターは新潟芝1400mの新馬戦とダリア賞を連勝。ダリア賞は1分21秒4のレコードだった。本来なら新潟2歳Sに向かうところだが、休養に入り朝日杯FSを目標にここから復帰。前走の勝ちっぷりから能力は通用しそうだが、1400mしか経験していない点がどう出るか。母の母ビーバップは芝1400mで3勝。1番人気の関東馬、前走1400mを使った馬が不振なデータを破るか。

ゴスホークケンは東京芝1600mの新馬戦をレコードと同タイムで2馬身半差をつけて楽勝。田中勝騎手は最後に気合をつけただけで追わなかった。外国産馬は仕上がり早のタイプが多いが、しなやかのフットワークで素質、奥の深さを感じさせる馬。過去10年で新馬戦をステップに6頭が連対している。レースでキャリアの浅さを出さなければ。ダンツキッスイは新種牡馬シンボリクスエス産駒。阪神芝1600mの新馬戦は逃げて3馬身半差で楽勝し、萩Sでも逃げてフローテーションにクビ差の2着に粘った。馬体が8キロ増えて重めが残っていたが、最後までしぶとく伸びた。福永騎手は先週[4-4-1-7]と乗れていた。

デイリー杯2歳S2着のタケミカヅチ、芙蓉SといちょうS2着のスマイルジャック、野路菊S2着のベンチャーナイン、東京芝1800mの新馬戦を勝ったダノンインスパイアあたりが人気面で続きそう。タケミカヅチは現時点では馬体に芯が入り切っていないため、後方から追い込む競馬が合う。新馬戦では最後方からメンバー最速の33.0秒で追い込んで勝ったように馬場、展開がマッチすれば。スマイルジャックはここ2戦詰めの甘さを見せているが、前走3着のアポロドルチェは先週の京王杯2歳Sを制した。父タニノギムレット、母の父サンデーサイレンスはスズノジュピターと同じ血統構成。母シーセモアは芝1800mが得意だった。

ベンチャーナインは萩Sで6着に敗れたが、右回りと稍重が影響したか。新潟芝1800mの新馬戦は後方2番手からメンバー最速の33.4秒で差し切り勝ち。血統は地味だが、左回りで一変の可能性がある。ダノンインスパイアはセレクトセールで4095万円で取引された馬。勝ちタイムは遅いが、超スローの上がり勝負。母は秋華賞を12番人気で勝ち大穴をあけたブゼンキャンドル。現時点で地力が足りれば。東京は今週からB→Cコースに変更され、内側の荒れた部分がカバーされる。先週の福島は内の荒れた部分にローラーをかけたことで内が伸びたように馬場造園課の設定次第で傾向は変わるので注意。

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