愛知杯
レース展望

04年に父内国産限定戦から牝馬限定戦に変更され、昨年から12月に移動した。04年は9-5-8番人気、05年は13-11-14番人気で決着し大荒れだったが、昨年は1-3-2番人気で堅く収まった。昨年、一転して堅く収まったのは、12月に移動したことでエリザベス女王杯組が出走しメンバーのレベルが上がったからか。今年も実績馬が揃うと堅く収まる可能性がなきにしもあらず。過去3年の1〜3着馬9頭のうち5頭が53キロ以下の軽量馬。穴で人気薄軽量馬、特に中京実績のある馬に注意したい。

トップハンデはアドマイヤキッスとディアデラノビアの57キロ。過去10年で牝馬限定ハンデ重賞で57キロ以上を背負った馬は99年中山牝馬Sのメジロドーベル(58.5キロ、2着)、06年マーメイドSのヤマニンシュクル(57キロ、8着)の2頭のみ。57キロ以上で勝った馬は92年のスカーレットブーケ(ダイワメジャー、ダイワスカーレットの母)まで遡る。57キロは牡馬換算で59キロ。アドマイヤキッスとディアデラノビアは斤量の克服が鍵になる。ハンデ2位はコスモマーベラスの56.5キロ。過去10年の牝馬限定ハンデ重賞で56.5キロは[0-2-1-5]で連対率25%。愛知杯では04年チアズメッセージの2着がある。

アドマイヤキッスは昨年の勝ち馬で中京芝2000mは[2-0-0-0]。ローズSも勝っている。昨年の愛知杯は3歳で56キロだった。前走のエリザベス女王杯は中団からしぶとく伸びて5着。昨年と同じ0.6秒差の5着でフサイチパンドラ、スイープトウショウ、ディアデラノビアに再度先着を許した。流れ云々というより、芝2200mではこれが力関係なのだろう。今年は馬体減に悩まされたが、前走は10キロ増えて馬体のバランスが良くなっていた。G1では善戦止まりだが、メンバーが弱くなると強い競馬をするタイプ。今回はテン乗りのアンカツに乗り替わる。

ディアデラノビアは善戦止まりが続いている。エリザベス女王杯はスローの上がり勝負で展開が向かなかったが、前にいたフサイチパンドラとスイープトウショウの上がりを上回れなかった。年齢とともに瞬発力が落ちてきているのかもしれない。それでもこのメンバーに入れば地力は上位。テン乗りのルメール騎手が新味を引き出すか。コスモマーベラスは昨年の愛知杯でアドマイヤキッスと同斤の56キロを背負って0.2秒差の2着に入った。ローカルコースなら距離はこなす。今年は56.5キロになるが、アドマイヤキッスより0.5キロ軽い。鞍上はテン乗りのペリエ騎手。

アルコセニョーラは51キロの軽ハンデで福島記念を快勝。紫苑Sで大外から捲くって強い勝ち方をしたのはダテではなかった。今回は3キロ増の54キロになるが、紫苑Sでこなしている。3歳牝馬のレベルの高さを証明するか。ニシノマナムスメはクラシックに乗れなかったが、3連勝でオープン入り。距離2000mは初めてだが、今の充実ぶりは侮れない。鞍上は引き続き武豊騎手。ディアチャンスはエリザベス女王杯8着もマーメイドS1着、クイーンS3着、札幌記念4着とその前は堅実に走っていた。器用さのあるローカル巧者。鞍上は今週から復帰する横山典騎手。

あとはこのコースの新馬戦で強い勝ち方をしたランペイア、前走AR共和国杯で5着に善戦したヤマニンアラバスタ、昨年のローズSで途中から逃げて2着に粘ったシェルズレイあたりが人気面で続きそう。ランペイア、は2走前に福永騎手が騎乗した北大路特別が強い内容だったが、今回は鮫島良騎手が鍵。ヤマニンアラバスタは中京初めてだが、左回りの平坦コースは合う。捲くる競馬が上手く嵌れば。シェルズレイはローズSのときくらい走れば面白いが、折り合い次第。中京は今週からA→Cコースに変更される。馬場、枠順を考慮して最終決断を下したい。

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