中山金杯
レース展望
年明け最初の名物重賞。過去10年で1番人気は[5-0-1-4]で5連対。重賞連対経験のない馬、前走重賞でない馬は不振傾向。2番人気は[0-2-1-7]で2連対、3番人気は[1-1-1-7]で2連対と不振。ハンデ戦らしく6〜9番人気が4連対、10番人気以下が4連対と人気薄が多い。馬連は50倍以上が2回、万馬券が3回と大荒れ。実力の接近したメンバーによるハンデ戦でかなり荒れている。トップハンデは[2-2-2-9]で4連対。57.5キロ以上を背負った馬は[1-1-1-6]で2連対のみ。トップハンデ、近走不振の重ハンデ馬は、重賞実績があっても過信禁物。人気薄軽量馬の激走に注意。
サイレントプライドはこれまで13戦して[6-2-2-3]で馬インフルエンザの影響があった札幌記念を除き4着以内を確保。復帰戦のディセンバーSはハイペースの3番手追走から直線で抜け出して3馬身半差で圧勝。ヨイチサウスとアドマイヤメインが離して逃げた流れが向いたのは確かだが、最後はまだ余裕があり、完全復調を印象づけた。芝1600〜1800mに実績が集中しているが、新潟大賞典でクビ差2着があるように2000mも守備範囲。横山典騎手は中山金杯で[3-1-2-10]で連対率25%。1番人気では96年ベストタイアップ(東京)、05年クラフトワークで2戦2勝。得意コースで上手く捌いて来れれば。
エアシェイディは一昨年の富士Sからマイルをメインに使われていたが、今回は京都金杯ではなく、芝2000mの中山金杯に使ってきた。相手関係、輸送による馬体減などを考慮したのだろう。ベストは東京芝1600〜1800mだが、中山芝は[1-2-0-3]でAJCC2着、中山記念2着、芝2000mは[2-1-1-0]で函館記念2着、中京記念3着の実績がある。最近は前半の行きっぷりが悪く後方から追い込む競馬をしているが、久しぶりに騎乗する後藤騎手はどう乗るのだろう。暮れの中山は追い込みは決まりにくかったが、中山金杯は激しいレースになると直線一気が決まることもある。
アドマイヤフジは目黒記念3着、宝塚記念4着、函館記念4着、鳴尾記念3着とメンバー、条件に関係なく善戦止まり。前に行ったり、追い込んだり、陣営は試行錯誤を続けているが、勝ち切れないのは馬体の芯の入りが甘いことが影響しているのだろう。鳴尾記念ではスタートで挟まれて位置取りが悪くなり、直線では同馬主のアドマイヤオーラが外にいたことで外に出せず、馬群を捌くロスがありながら、最後は凄い脚で突っ込んできた。冬場の方が走るタイプで復調気配。今回は叩き2戦目で川田騎手も2度目の騎乗。川田騎手が騎乗すると外からガツンと伸びることが多い。
シルクネクサスは昨年AJCCC3着、中京記念2着、オールカマー2着と重賞で善戦した。オールカマーでは早めに動いて4コーナー先頭からマツリダゴッホに半馬身差の2着に粘った。マツリダゴッホはその後有馬記念を制している。前走の鳴尾記念は不得意な上がり勝負で12着に敗れたが、地力の問われる流れになると強い競馬をするタイプ。生ズルさのある馬で同じ騎手が騎乗するとまじめに走らないため、昨年のAJCC以来となる松岡騎手が騎乗するのはプラスに働きそう。G2のAJCCとオールカマーを57キロで好走した馬が56キロで出走できるのは有利。力を出せる流れになるかが鍵になる。
アンドロメダSで直線一気を決めたアサカディフィート、近走不振も皐月賞3着の実績があるフサイチホウオー、トップハンデ58キロのトウショウナイト、荒れ馬場得意なグラスボンバーあたりが人気面で続きそう。アサカディフィートは中山金杯5年連続出走で過去4年は1、5、2、2着。明け10歳になったが、寒い時期に走るタイプだけに侮れない。フサイチホウオーはダービー以降不振が続いているが、全て長い距離でのもの。芝2000mまでは堅実に走っていた。テン乗りの鮫島良騎手は気になるが、この距離で変わる可能性はある。陣営が京都金杯も視野に入れていたようにベストはもっと短い距離なのかもしれない。
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