ガーネットS
レース展望
フェブラリーSへと続くダート短距離重賞。03年にハンデ戦に変更された。過去10年で1番人気は[3-2-1-4]で5連対。キャリアの浅い4歳馬と重ハンデの1番人気は危険。2番人気は[2-2-2-4]で4連対、3番人気は[2-0-1-7]で2連対。別定時代は馬連10倍前後が多かったが、ハンデ戦になってからは波乱傾向が強まっている。ハンデ戦になった03年以降、53キロ以下の軽量馬は[0-0-1-30]で連対なく不振。ある程度斤量を背負った馬が活躍している。連対馬20頭のうち14頭に芝で連対経験があり、残る6頭にはダ1200Mで1分10秒台の持ち時計があった。高速決着になり、スピードと底力が問われる。
トップハンデは59キロのプリサイスマシーン、58.5キロのトウショウギア、57キロのニシノコンサフォスが続く。プリサイスマシーンは06年以降のダート戦[0-4-0-0]。全て地方交流重賞で2着と崩れていない。JBCスプリントはフジノウェーブにクビ差の2着。アグネスジェダイ、リミットレスビッド、メイショウバトラーには先着した。暮れの兵庫ゴールドTは59キロを背負ってリミットレスビッド(59.5キロ)に半馬身差の2着。今回はトップハンデを課せられたが、重賞で連対のないトウショウギアが58.5キロなら59キロは仕方ないところ。今年9歳になったが、1986年以降、9歳以上の平地重賞制覇は02年シルクロードS・ゲイリーフラッシュ(9歳)、07年小倉大賞典・アサカディフィート(9歳)の2頭のみ。ダート重賞で壁を敗れるか。
トウショウギアはダート重賞では3着(根岸S、クラスターC)が最高だが、ダートのオープン特別で5勝を挙げている。最近は59キロを背負って北陸Sと霜月Sで2着したように以前よりムラな面がなくなり地力が強化されている。中山ダ1200mは[1-0-0-1]で昨年千葉Sを1分10秒8の好タイムで勝っている。重賞未勝利馬に58.5キロは楽ではないが、59キロで好走しているように斤量泣きするタイプではない。鞍上の田中勝騎手はガーネットSと相性がよく、最近はエンゲルグレーセ2着(16人気)、リミットレスビッド1着(6人気)、スリーアベニュー1着(3人気)と3年連続で連対中。どう乗れば好走できるかをよく知っている。トウショウギアは前にも行けるが田中勝騎手はどう乗るか。
ニシノコンサフォスは中山ダ1200m[2-1-1-0]で複勝率100%。昨年のガーネットSは今回と同じ57キロを背負って前半3F32.7秒のハイペースを2番手追走から3着に踏ん張った。前に行ったジョイフルハート、サンアディユが直線で失速する中、前に行ってしぶとく粘ったのはニシノコンサフォスだけ。その点で価値のある3着だった。休み明けのギャラクシーSは3番手を進んだが、直線で失速して9着に敗れた。不甲斐ない負け方だっただけにひと叩きされてどこまで上向いてくるかが鍵。重ハンデを背負う馬はプリサイスマシーンが9歳、トウショウギアとニシノコンサフォスが8歳の高齢馬。ガーネットSは高齢馬の活躍が目立つレースだが、今年は例年より年齢が高いだけにどうだろう。
スリーアベニューは昨年の勝ち馬で今年は2キロ増の56キロ。休み明けをひと叩きして、いかにもここを狙ったローテーションなのが不気味。ダ1200mは[6-5-1-0]で複勝率100%。中山ダ1200mは2戦2勝。昨年は差し馬向きの展開で田中勝騎手が上手く捌いてきたが、今年は武幸騎手が騎乗する。展開と直線で捌けるかどうかが鍵。ベルモントサンダーは東京盃でリミットレスビッドに0.2秒差の3着。JBCスプリントは7着に敗れたが、続くアフター5スター賞ではフジノウェーブに1馬身差をつけて勝った。今回はJBCスプリントより2キロ軽い55キロ。ガーネットSで地方馬の好走はないが、今年は要注意。あとはダ1200m走るワキノカイザー、2連勝中のタイセイアトムとヤマノルドルフあたりか。今の中山ダートとのマッチングを重視したい。
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